上が基板作業に使ってきた15W、下がこれからのシャーシ作業で使う60Wの半田ごてです。テクニックの無い人(=私)は、道具で問題(=パターン剥離、いも半田)を解決できます。
ここらへんは、他のアンプと共通の作業です。ここまでくると音が出る一歩手前ですから、やる気が無くても手は動きます。そこで「注意」が大切です。出力トランスからスピーカ端子への配線は、NFBの戻りがありますから、間違えないように何度も確認して、引っ張ってもショートのないように丁寧に配線していきます。
ここで、実はスピーカ端子の色使いを間違えています。色は違っても、ケースに表記があるので、問題は無いんですが、、色だけ見ると、黄色が中間タップと思うはずだから、4Ωと8Ωを間違えやすい色使いになってしまいました。しかし、ここを外してやり直すくらいなら、もっとつなぎ易い端子を買ってくるつもりがあるので、そのままにしました。余裕があれば、この出力トランスは、もっといいのに替えたいところです。
最初苦労してピンを立てた苦労が、ここで報われます。配線が実に楽です。
ここまで組み付けるまでに、手の入りにくいボルト、ナットを何度も締めるんですが、長さや太さをマニュアルでよく確認しないでやっていると、最後足りなくなって、どっか間違えたところを外して、つけなおすという泥沼に入ります。電解コンデンサーの向きよりも、ボルトの長さの間違えのほうが多いはずです。
これで音が出ます。最初ソケットが硬いので、躊躇しますが、刺すときは、力いっぱいで、一気に刺します。
電源を入れると、ちゃんとヒーターが点いて、へんな匂いもしないので、CDプレーヤとスピーカーをつないでみました。
バーンインでも、「高いほうも低いほうも良く伸びた」いわゆる300Bらしい音がするので、苦労の甲斐がありました。
中国管は「硬い」といわれますが、火をいれた直後にもかかわらず、硬いという印象は受けませんでした。これで十分だとおもいます。ただ、出力トランスの限界で、極低域の伸びは、たとえシングルの宿命とはいえ、300Bとしては、いまひとつです。
300Bの直流点灯なので、ノイズは皆無ですが、それ以上にS/Nが良く感じられたりするのは、この6SN7のドライブの使い方が良いのだとおもいます。この6SN7は、あまりいいものではありません。