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FW405を、6畳に押し込む

f0=20Hzの争点


FOSTEXのウーファは、FWシリーズの10-20cmが新しく作り直されて、最低共振周波数よりも、「音の出方」や、「再現性」が重視されるようになったとおもいます。
聞こえるんだか、聞こえないんだかの周波数よりも、楽器の基音が好ましく再生されるように直されたのだとおもいます。
f0以下の再生については、ホーンの利用なども考えられますが、一度ユニットの正面から出る極低域に浸ってみたかった、、というのが本音です。
とはいえ、6畳でまともにそんな低い周波数が出られたら、気分が悪くなるだけで、30cmのウーファで密閉箱でもいいのですが、最低共振周波数の下限は欲しいということで、箱を考えてみました。
うまくいくと、「何が嬉しい」のかというと、そんな低い周波数の音楽はないのですが、「ホールトーン=演奏会場の響き」が再現できれば、、小音量でも音圧があって、臨場感があるのでは?と考えた次第です。
サラウンドプロセッサで、ホールトーンを偽装したのもやってみたことがあり、それなりに効果があったのだけれども、もともと2チャンネルでの録音なので、方位のわかる音だけで擬似的に作り出されると、「決まった場所から動けない」という限界がありました。
そこで、6畳に、2チャンネルの低音が適度にばら撒かれる(デッドニングした箱を使う=f0がもともと低いユニットである必然性は、ここから)のを狙ってみました。

  1. 材料を持ち込むだけで、腰が痛くなった

     

    21mmのMDFを2枚半使いました。総重量は考えても、計ってもみていません。とにかく「重い」の一言です。  

    部品点数とか、やっていること(板取図を描いて東急ハンズに切ってもらう)は、これまでと変わらないのですが、ここまでたどりつく「運び」が、それこそ「死にもの狂い」で、組みたたる前に倒れるんじゃないかと思いました。

  2. 「虫?」

     
    箱の中で音圧を下げたい、かつ息抜きがないとf0があがってしまう=音道を作りこみました。これで、バスレフポートからは、あまり出てこない筈です。

  3. 自重で張り合わせる

     

    小型の箱は、接着後、自分の体重で圧着するのですが、これだけ重いと、箱の自重で圧着できます。

  4. 吸音材の勘所

     

    ポートからは、あまり出てこないとおもう(思っただけ)ので、吸音材は少なめ。

  5. ユニットの謔阨tけ

     

    まさに設置しようとする場所まで箱を運んでの作業。ユニットまで取り付けたら、おいそれと一人で運べない、、こういうときだけ息子が欲しい。

    部品点数などが小型と同じなんだけれども、この時に締める木ネジの本数は、倍の8本、力もいるし、かといって手が滑ったら、くそ高いユニットがパー、ひどく疲れました。

  6. 記念撮影

     

    無事出来上がり。縦長の120リットルです。これで椅子に座って聞くと、ちょうど目線の高さにユニットの中心が来ます。  
     
    2本並んだところで、精魂尽き果てました。6畳なら、一個で十分なんですが、、、

  7. 試聴



    スコーカというより、フルレンジのF120Aを中心に据えて、1.2Khz以上の高音域をFT65Hに、800Hz以下をこのFW405に振り分けました。音量は、能率の悪いF120Aから先に出して、FW405をあげていくという、通常の逆の鳴き合わせを試みました。それでもFW405がぼんつくので、ダクトから吸音材を足しました。

  8. グリルガード?

     

    16インチに近い開口径なので、適当なグリルが見当たらず、NS-500のサランネットを両面テープで、子供よけに貼り付けました。それでもエッジがはみ出しているので、大きさがわかります。左のF220Aが、45リットル=通常のブックシェルフの大きさ、、なので、いかに大きいかわかります。

良くも悪くも、ここまでやれば、気が済むというものです。コントラバスの音階がはっきり聞きとれ、包み込むようなホールトーンが得られ、臨場感があります。
欲を言えば、F120Aのアンプを、もうすこしいいのにしたいのと、FT65Hのアンプをやはり良くしたい所です。近寄るとFT65Hに使っているアンプの残留ノイズが、丸聞こえでした。
とはいえ、2-5Wの良いアンプというのは、なかなか無いですね。

もうひとつの試行、「フルレンジ」で得た結論と同じで、、原音のわからなくなった録音、

SONYのSBMや、グラムフォンのデジタルリマスターはいいけれど、
アナログ(テープ)をそのままの

とかレコードの、ナローレンジの再生では、かえって「アラ」が出ています。
以下20Hz-40Hの再生について思いつくまま並べました。
  1. 昔の真空管アンプだと、ここまで低域が延びると、「ふっ」と、あるべきものが無くなっていることに気がつきました。
  2. 約25年前にA級トランジスタアンプが売られて、全部ちゃんと出るようになりました。
  3. 今の真空管アンプは、そんなこと無いです。

問題を解決しようとすれば、真空管を駆逐したかに思えた太古のA級トランジスタアンプか、今の真空管アンプか、で悩むところです
アンプを選ぶスピーカは、これと、マーキュリーM3で、共通点は、ユニットはたいしたこと無いけれど、低域(40Hz以下)まで出ている点です。。
このユニットで解決されてしまう点は、このようにソースの低域をf0でカバーしてしまうと、たとえば小口径フルレンジの限界である、150Hz前後の入力によって頭打ち(=クリップ)して紙の固有音(=ボーがパコになる)が、まったくありません。これの出た音を覚えておくと、たとえf0が40Hzのフルレンジでも、それがハイコンプライアンスのユニットであれば、「パコ」という音にこそならないけれども潰れていることに気がつくようになりました。
つまり、f0は実用上差し支えの無い40Hzであったとしても、聞いてわかる欠点となりうるということです。10cmや、まして8cmのフルレンジでは、交響曲は無理なようです。
f0が箱や特にホーンでカバーできる16cmウーファくらいなら、極端な話、基音再生は、ウーファだけでいいのかもしれません。しかしながら、このウーファは、中域(=500Hz前後)がさっぱり(=特性が荒れていて、あいかわらずクロスポイントが決められない)なので、これだけというわけにはいきません。16-30cmウーファがベストか??

いましばらく静観!


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平成13年11月29日 de jp3exe ex je2egz, no limit.