108662355

(c)jp3exe - 画像素材 PIXTA -


wpx dxcc


目次
  1. 東急ハンズで切ってもらった18mm厚のMDF
  2. ポートの作成
  3. あっというまに出来上がり
  4. ユニットを収める
  5. 試聴
  6. F220Aと比べる

標準のバスレフの箱に入れる


 F220Aは、型番落ちの22cmのフルレンジであるが、このF120Aは12cmのフルレンジで、形式は似ているが、サイズが根本的に小さい、まるでミニチュアのようです。箱もF220Aが45lなのに対して10l、同じくらいの板材から2個作れてしまいます。ユニットの値段は半分くらい、さて音は???
  1. 東急ハンズで切ってもらった18mm厚のMDF



    このサイズだと15mmでいいのだが、余材を使いまわしたいので18mmにしました。そのかわり内部の補強も無し、共振も高いところしか無いので特にめんどうな構造物の作りこみもなし。
    板材と加工費込みで、3千800円程度で収まり、加工精度も高い(1mm狂わない)ので「東急ハンズ」は神様です。
  2. ポートの作成



    余材で5cm角のポートを、バッフルを合わせて12cm。F220Aよりも低く、f0から下の40Hzくらいか?これは、JBLのControlのシリーズを見てからの、私個人の理論から外れた逆転?狙い。はたしてうまくいくか??
  3. あっというまに出来上がり



    木ネジを使わず、木工ボンドのみで張り合わせる。
    平日の夕食後に、風呂に入る前の余暇で2個組みあがってしまう。小さいのはこういうところが楽です。
  4. ユニットを収める



    F220Aを作った翌週なので、F120Aのユニットがおもちゃのように思える。とはいえ高いユニットなので、ネジ止めでしくじらないように、この時ばかりは集中して作業しました。
    F220Aのバネ止めと違い、F120Aは普通のラグ端子にハンダ付けするタイプ。内磁のため、FF225Kのように、半田ごてを吸い寄せられることもなく、簡単にできてしまう。裏面に木ネジがついたままとか、ドライバを吸い寄せられてコーン紙を傷めるなどの心配も無い。
  5. 試聴



    F220Aと同じなので、驚かされる。小口径の良くある妙な明るさも無い、厚みのある音色である。フルレンジにある狭い帯域感もなく、メタルセンターキャップの煩さも無い。モニター的なフラットな音である。実に驚きである。
    コストパフォーマンスと、スペースの有効利用という点で、あきらかにF220Aよりも、このF120Aが優れる点が多い。
  6. F220Aと比べる



    2つ比べてみれば、その小ささがわかる。これで同じ音がするのだから驚きである。
    音量を上げると、F120Aは100Hz以下が、まったくないのですぐ区別はつくが、逆に小音量の時はF120Aのほうがリニアリティがある。この傾向は、KENWOODの小型スピーカに似ている。


F220Aにも、そのワイドでフラットな特性と、厚みのある音に驚かされたが、このF120Aにも同じことが言えて、さらに驚いた。付け加えれば、柔らかく伸びた中高域に惹かれるので、あらためて歪の無い音だと言うことがわかる。
FF225Kとは正反対の柔らかい歪の無い音が何故ゆえにするのか?このメーカー、どちらでも極端なものが作れるのだとおもうが、マニュアルには、「アルニコ」だからだとある。
ところが、アルニコだろうが真空管だろうが、私が小学生の時には、空き地に捨ててある白黒テレビから、スピーカのアルニコ磁石と真空管を抜いて収集していた(誰しも記憶にあるであろうこと)のだから、柔らかい音の要因として、アルニコという素材が本質であるとは考えにくい。高価なアルニコに見合ったように作ってあるからだと考える。
アルニコは、鉄、アルミ、ニッケル、そしてコバルトの合金で、戦争中だとコバルトが高騰するので、いっときコバルト不足になったときに、やむなくフェライトに乗り換えた過渡期にいまいちの製品が多かったのだと聞いている。磁石としての値段は、それぞれを使ったスピーカユニットでみられるほど、コバルトもフェライトも今は違わないとおもう。
例えば、最初に作ったセンタースピーカF220AのどっちがDVDで観る映画で良いかといえば、最初に作ったセンタースピーカと、FF225Kのフロントスピーカの組み合わせのほうが、ほとんどのドタキャンシーンでの刺激やスピード感などの迫力が勝る。
ところが、THXモードのとき、このF120Aをフロントスピーカとして、F220Aをセンタースピーカにしたときは、なにより定位がはっきりし、リアのTANNOY M3との繋がりがよく、音場に立体感がある。THXモードを抜けると、こもり気味の音が気に触る映画が多い。
ようするに、私自身、なんのためのAVアンプかよくわからずに、「安いとミニコンポみたいな音」「高いと中低域が強調される」傾向のある数あるAVアンプの中から、予算内で、一番オーディオのアンプに近い音のAVアンプを買ったところ、それにTHXモードがついていた、というのが本当のところ。何が映画に良いのか、まったくわかっていない。
音楽を聴く目的であれば、このF120Aは、今世紀最後に出会えたことを感謝すべき、逸品であるし、バスレフの自由度が高いので、誰にも勧めやすい。例えば、前にも一度書いたベーム指揮の「グレート」シューベルトのアナログ録音(POCG-9698)である、

これなど、「こんなにいっぱい楽器が鳴っていたんだー」と驚いてしまったくらい、レンジ内の解像度が高く厚みがあり何度聴いてもわくわくする。また、予算が許せばF200Aを2個作ってみたいともおもう。
今のところの悩みは、適応するグリル(子供よけ)が無いため、聴き終わったら、高いところか、ユニットを壁に向けて隠しておかなければいけないことだ。実に面倒だが、自分が子供のときにやっていたことを思えば、しかたあるまい。

何に使うか?


「DVD」へ戻る

目次へ戻る

インデックスへ戻る

目次へ戻る


return



Now JJ0WAJ


wpx
64363124

(c)jp3exe - 画像素材 PIXTA -

平成13年11月29日 に作ったきり、、