47119691

(c)jp3exe - 画像素材 PIXTA -


wpx dxcc

FF225KをNS500に入れる





  1. FOSTEX FF-225Kとは


    FF-225Kは20cmのフルレンジである。このクラスには、JBLのLE-8Tという大昔に絶版になった有名なユニットがあり、ぜひ私も欲しいとは、、あまり思わない。ようするに、このサイズのフルレンジでも良いものができるという例として、LE-8Tというのがあるのだと考える。フルレンジの適正サイズには、16cmだという意見もある。このクラスには、国産メーカーで、いくつか絶版になった有名なユニットがあり、これらの悪口を書く度胸が私にはない。へつらうならば、16cmほどの高域を20cmに期待するのは、虫が良すぎるというものだろう、、という考えである。とはいえ、一度16cmのFOSTEXのFF-168を捨てているので、16cmのフルレンジには期待していない。16cmのフルレンジすべてが悪いというのではなく、16cmでも、箱は45Lくらいのが必要になるのだという考えである。その点で、FF-225Kは、45Lの箱を前提としているので、45Lという容量の箱を確保することが実現への第一歩である。もちろん、20cmというサイズから、フルレンジでありながら、ツイータが必要である。こうした背景から、次のNS-500の中古を入手するに至る。
  2. YAMAHA NS-500とは


    YAMAHAのNS-500とは、有名なNS-1000Mの生産期間の最後に、ひょこっと登場した20年前の2wayバスレフの製品である。YAMAHAのNS-1000Mは、非常に優れた製品で、是非私も一台欲しい、、とはあまり思わない。どうせなら、しっかりした箱に入った新品のNS-1000が欲しいが、だからといって「モニター」のMのついたエッジ交換済のNS-1000Mについて意見する度胸は私にはない。私が欲しかったのは、上記理由から、45Lクラスのバスレフで使える箱で、おまけとしてツイータがついていれば良かったのである。ちなみに、本当にNS-1000Mに詳しい人なら、一度はこのNS-500を箱として使ってみたいと新品のころに考えたはずで、わたしも当時そうした人から、このNS-500についてのあれこれを聞かされていたのである。それから20年以上たち、私でも手ごろな値段で買えるようになったので、採用した。ツイータがまだ使えるかは、ちと疑問であったが。と書くとかっこうが良いが、実はNS-500はNS-1000Mと比べたら、ゴミのような値段で手に入るはずである。今となっては不法投棄の山に埋もれているべきスピーカである。
  3. とにかくやってみる


    いろいろと条件に恵まれたので、とりかからねばなるまい、、と一ヶ月ほど「うじうじ」したところで、目の前にこれ以上の素材はないというバッフル板が見つかった。さすが天下の「ヒノオーディオ」様である。21mm米松合板穴つきで1,980円、これでPCを組み立てるより簡単な作業で、20cmフルレンジのスピーカが出来てしまうのだ。元はアルティックの展示用に切ってあったものだそうで、バッフル板2枚だけでもけっこうな重量物、それを金曜日の東京-名古屋の満席の新幹線(しかも地震でダイヤの乱れた日だよ)で持ち帰ったのだから、少しは誉めてもらいたい。

    1. ウーファを外す



      NS-1000Mの後に、こんなユニットを開発した担当者の想像力には驚かされる。コーンの直径は180mmであるが、それが前後に余裕でフルストロークするダイキャストフレームと、それをバッフルにラウンドフレームを押さえつける形で止める構造をもつ。ウレタンエッジなので、きれいにエッジは無くなっているが、それでも横には微動しない精度のあるダンパ、まるでピストンである。

      張り替えて使えるとは思えない。一発でエッジが抜けそうだ。

      エッジを張り替えました



    2. ツイータを外す


      YAMAHAならではの玉虫色にあやしく光るベリリウムドームのツイータである。ネットワーク、アッテネータをそのまま使うのなら、外す必要はないが、もう一働きさせようと考える年式では無いので、ツイータに直接ハイパスのコンデンサーで繋ぐための線をつけるために外した。

    3. ハイパスフィルターの装着


      FF-225Kは、スルーで、ツイータは2.2μFのフィルムコンデンサーを介して、ちょっと低めなのは、YAMAHAの色を残しておこうと思ったから。レベルは、バスレフが機能すれば合うはずだ。スピーカケーブルの端子などというものは使わずに、スピーカケーブルをユニットに直付け、ケーブルはポートから外に出す。スピーカケーブルが短かったら、、アンプをそばに持ってくるだけ。

    4. 塗装



      水性塗料でペタペタ塗る。この時期なので、すぐ乾くが、油性と比べて、いまいち、きたない。

      ツイータのフレームも錆びてみっともないので、この際黒くしたが、よけい、きたなくなってしまった。
    5. 取り付け


      ここでひとつ問題発生。ウーファのフレームを抑える金具の穴でバッフルを止めようとしたのだが、フレームのさぐりが広くて、いまいち密着性が悪い。これは良くない。

      なにがしかの充填剤を使う手だが、そのようなものは一般家庭には無い。そこで、クレモナロープを木工ボンドで止めてパッキンの代わりにした。音響的にどうかは知らないが、クレモナは紫外線に当たっても大丈夫な丈夫な紐だ。
    6. ポート調整



      前書きが長かったが、このNS-500の最大の長所、80mm口径のパイプは、実は簡単に外せるのである。ウーファの穴から腕を入れて、ぐりぐりすると、綺麗に外せるのである。このダンボールのパイプは長さが150mmもある。これは、箱の奥行きの半分に近く、普通の設計ではない。つまり、ユーザが自分の好みの長さに切って使えるように、外しやすく長くなっているのである(まったくの嘘)。これを最初FOSTEXのカタログに出ている100cmに切り詰めて仮に装着し聴いてみた。f0に使いところにポートのピークが出て、相対的に低音が弱いので高音がやかましく、たまに極低音が入るとボンとなる出来そこないでした。そこで、内部のグラスウールをホッチキスで内壁に止めて、かつポートをあと2cmつめました。都合8cmのポート長です。これでバランスよくなりました。二度と外れないように木工ボンドをべったり塗ってはめて、内外ペンキを塗って経年劣化に備えました。

  4. 出来上がりは?


    バランスとか、数字的なところは、TANNOY MERCURY m3とか前回作ったウーファの2wayの16cmユニットによるバスレフと変わらないですが、この20cmユニットのよるバスレフ・スピーカは、打楽器の音の出方が自然で、とてもリアルです。高い音も低い音も伸びきっていて、実にすっきりした感じがします。しつこいですが、これで、LE-8TとかNS1000Mが欲しいと思うようなことはなくなりました。

さらに改修が続く、、

いきなり最後を見たかったら、、

「オーディオ」へ戻る

インデックスへ戻る

return





Now JJ0WAJ


wpx
57666683

(c)jp3exe - 画像素材 PIXTA -

平成14年3月18日 de jp3exe ex je2egz, no limit.