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このページは素人の私の目で見る天文学のページです。 天文に、いや自然科学に少しでも感心を持ってもらえたら幸いです。
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11月19日の早朝 獅子座の流星群が嵐になる? |
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MRO,HROの受信の仕方。受信機の作り方 |
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感度をあげるGaAsローノイズプリアンプを作る |
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流星は地球だけでなく近くにある月にも落ちる可能性が… |
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気がついた所からリンクを始めました。 |
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長野高専の屋上に上げたエコー到来方向検知アンテナ |
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あなたは流星の音を聞いたことがありますか? ある会話です |
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2002年6月11日、テニアン島で金環日蝕を観望 |
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キャノンEOS 630用、2秒間隔の自動撮影装置 |
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RICOH XP|10p用(PDF) |
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2002年12月4日 南オーストラリアセデューナでの観望 |
今年の11月19日(月)の早朝、03:19に東アジア、オセアニアで獅子座の流星群が嵐*になるという予報が出ています。(02:31にも予報
あり)
これはあくまでも予報ですから日蝕の時のように必ず起きるというものではありません。 全然出ないかも知れません。 しかし、もし嵐が起きたとしたらこ
れは一生に一度見られるかどうかという「大天体ショー」です。
だめもとですからこの夜の2時頃**より(18日(日)の26時と考えると間違いがない)は暗い場所を選んでワッチしてみてください。
なお、詳細な情報はつぎのサイトで見ることが出来ます。
http://homepage2.nifty.com/~baron/hro_index.htm
http://www.nms.gr.jp/nmsnews.html
* 流星が短時間のうちに沢山流れることを「流星雨」といいます。それがさらにすごくなったのが「流星嵐」です。今回の予想ではZHR: 5,000とか15,000という数字が出ていますが、この数字は計算上1時間に流れる流星の数をあらわしていますが、実際に目で見ることのできる数字は この数の1/3程度と考えてください。
** いろいろな情報源からいろいろな予報が出ていますが、どれが本当に正しいかということは終わってみないと判りません。出来れば0時頃か らワッチすると良いのですが、この時期かなり冷えますからくれぐれも風邪をひかないように御注意ください。
流星が流れるとその航跡の空気がイオン化されます。そこに電波が当たると反射という現象がおこります。
いつも電波を出している遠くの局の周波数を聞いていると流星による反射された信号(エコー)を受信できることがあります。 その多くは0.1秒程 度ですが、航跡に痕というものがあらわれると長い時間電波を反射することがあります(ロングエコー)。
送信局としては、FM放送局、MUレーダー、アマチュア無線のビーコン等が使われます。 その観測は利用した電波によって各々FRO,MRO, HROと呼ばれます。
FROは最近FM放送局の数が多くなって来たためやりにくくなってしまいました。
MROは京都大学、宙空電波科学研究センターが発射するMUレーダーの電波46.5MHzを使います。送信電力が1MWと非常に強力ですので入門者用と
して有用です。
HROは主にJA9YDBが発射する 53.75MHz
の信号を使います。流星の電波観測を継続的にやっている人たちは大部分この方式を使っています。
流星の電波観測に入門したい場合はMROが一番だと私は考えます。それは送信される電波が非常に強いので容易に受信する事ができるためです。
私が1998年に初めてMROを行った時のデータを示します。 これはリッスン法と呼ばれる方
法、つまり耳で聞いたものを各秒単位にエコーが聞こえた時を黒く潰して行ったものです。 朝方の黒い点が線状になっているのが流星雨の痕跡です。
MROの受信機としては46.5MHzのAMかSSB,CWを聞くことができる受信機があればOKです。 AM,CWの場合は46.500MHz を、SSBの場合はUSBとして46.499MHzで待機受信します。
自作する場合はFCZ研究所の寺子屋シリーズ#251 ダイソーの「100円ラジオ用MU受信クリス タルコンバータ」で格安に自作出来ます。
MUレーダーの信号は非常に強いので、受信アンテナはかなり簡単なものでも受信することが出来ます。
しかし、ダイポールアンテナ位は作られた方が受信が確実になります。
寸法としては、全長3.16mの銅線(裸線でも被覆線でも可)を半分にしてその中央部に同軸ケーブルを取り付けます。
ヘンテナは詳しくはヘンテナのページを御覧下さい。寸法的には、横1m、縦 3.25m (50MHzのヘンテナより多少長め)のループを作ります。
HROの受信機は市販のSSB受信機をUSBとして、53.749MHzを聞いてください。
自作する場合は寺子屋シリーズ#245 HRO受信機が用意されています。
アンテナはうるさいことをいわなければ50MHzのアマチュア無線用アンテナでOKです。
自作する場合、ダイポールアンテナの寸法は全長2.73m です。
ヘンテナの寸法はMROの寸法で、給電点を上にあげるだけで対応出来ます。もちろん50MHzようのものでもOKです。
HRO
の受信信号はそれほど強いものではありません。その信号を少しでも減衰なく受信機に導くためにアンテナの直下にプリアンプをつけるという方法があります。
しかし、ここで使うプリアンプはノイズフィギュア(NF)が十分に低いものでなくてはなりません。そのためにはガリュ−ム・ヒ素(GaAs)FETが適
しています。
回路図等は寺子屋シリーズ#127を御覧下さい。
このプリアンプはアマチュア無線用のものですから説明はその目的のために書かれています。次の点を御注意下さい
(1) 調整は(2)(3)の項でおこなってください。
(2) 実装はアンテナの成るべく近くで行い、太陽の直射光と雨水を避けることに留意してください。
地球がダストトレールと呼ばれる流星の素になる成分の所に突入する時、地球のすぐそばにある月もその近くを通過するはずです。 と、すれば月にも 流星が落ちて不思議ではありません。
一昨年の獅子座流星群のとき、月の暗い部分のビデオ撮影をした方がありました。 そのビデオを見る機会がありましたが月の真っ暗な所に一瞬ピカッ と光るものがありました。それが確実に月に落ちた流星の写真だという保証は今の所ないのですが、可能性は大いにあります。
ただし、今年の11月18日の月齢は2.8ですから月は19時前に西の空に沈んでしまいます。という訳で今年は月に落ちる流星の観測は出来ません がそんな話があるということも私達の認識空間を広げてくれると思います。