音楽を聴く
交響曲、ジャズ、ロックなど幅広く聴くのが好きです。
秋葉原の「ヒノオーディオ」が閉店したのだそうです。
中学のとき、長野から「あさま」で往復して目覚めた「音の響」の世界も終わりました。
これまでの思索は無駄であったのかといえば、そうではありません。
この店に入ると、いつも「目新しい音の響」に出会えて、時間が経つのを忘れてしまいました。いわば、楽しい時間を貰ってきたのだと思います。
- 無数のユニットが試せた
- エッジの張替えを教わった
- ビルダーの数だけある300Bの音を聴かせてもらった
基本的にパーツのお店だったので、ここで仕入れた部品を使って、アンプを15台とスピーカを20セットくらい?作りました。
悔いのない充実した人生を、ありがとうございました。
<レコード世代>
Bill Evance
etc
今時のオーディオは、すべてポータブルですが、そこはやっぱり据え置きの飾りものが欲しい年齢です。
アンプ の遍歴はこちらへ
スピーカの遍歴はこちら
上記で小口径のスピーカや、三極管アンプの頻度が高いのは、以前は街中の集合住宅に住んでいたため至近距離で聞いていたからです。
街中だと都市雑音がしますが、ここは山の中なので、いたって静かです。部屋も広いですから、十分な音量で広い音場を楽しめます。
ついのシステムは、このとおり。
結局は、大昔のKENWOODのK'sを使っています。
なんと、25年の間修理に至ったことがありません。たいした作りです。
- スピーカ:FOSTEX F220A + FT48D
スピーカだけは、オリジナルでありたいので、自作の箱に入れたFostex F220Aです。
製作の様子はこちらです
現行は、F200Aで20cmですが、F220Aは22cmのフレーム口径があります。寸法と裏腹に高域がきらびやかなのがF220Aの特徴で、いかにもアルニコらしいです。
アルニコとは、アルミ、ニッケル、コバルトの合金を磁石部分に使ったもので、一般に高い音が得意になりやすいです。
本来セットであるLSF-777というスピーカは低能率(燃費が悪い)ですが、F220Aは能率(燃費が良い)が良いので広い部屋でも無理なく大音量で聞けます。
余った?LSF-777は、D級アンプで映画を見るのに使っています。
スピーカの箱は、F220Aの試聴と保護用に10年前に仮に作成したものですが、台を足すことにより、そのまま使い続けても良いということになりました。ちょうどIKEAのサイドテーブルを横置きに立てると、スピーカ台としてぴったりになりました。
ミソは、スピーカと台、台と床の間に「フェルトのシート」を貼ってあります。床や台の鳴りがピタリ治まりました。
長いことつけっぱなしだったグリルを外し、フレームとバッフルをボルトでしっかり付け直しました。
低音の響く部屋なので、ポートを8cm角10cm長から、6cm角15cm長に変更して、f0よりも下に共振点を下げました。すっきり伸びた低音になりました。
あと、4.7μFでFT48Dを載せました。今風の情報量の多い音像になり、手持ちのCDを聞きなおしています。
後にも先にも、これ一本なので、あらためて写真に残しておきます(before)。
裏は、もう見ることがないでしょう(photo by jp3exe)
エッジを「ファンテック」から通販で購入して張りなおしているところ。
丁寧に古いエッジを取り除くのが、綺麗に張り上げるコツです。
死ぬまで使うつもりで再生した新生?F220Aです。(jp3exe all right reserve)
数値的なところを乗り越えた趣味の極みです。
エッジの交換は、こつこつとやれば、誰でもできることです。(一回目は13年前にFOSTEXに頼んだが、2013年現在は、断られました、、)大昔の練習風景はこちら
高い音が聞こえない歳なので、ツイータを4.7μFで足してあります。
FT48Dは、ソフトドームだそうですが、金属的音がします。
金属みたいなプラスチック類を振動版にしたのかな?
定位はFT48Dが作ってしまうので、フルレンジの定位の良さは無くなりますが、かわりに聞こえる楽器の数が増えて、情報量がぐっと多くなった「今風の良い感じ」です。
FT48DはF220Aよりも指向性がきついので、内側に向けてあります。
- プリメインアンプ:KAF5002
トロイダルコアの電源トランスや、独自FETなど使っていますが、LSF-777を駆動するのであれば、他のKenwoodのミニコンポにあるA級には腰で負けてます(力がない)。あっちもこっちもベストにしてしまうとミニコンポの予算に収まらないので、これでいいとおもいます。なにより故障がないのが一番の特徴です。
とはいえ、そろそろ電解コンデンサーを取り替えるべき時期です(製造後15年目)
- CDプレーヤ:DPF7002
CDプレーヤのDPF7002は、バーブラウン社製(BB)のPCM1702を4つパラレル(並列)に実装したという、当時としては贅沢なデジタルアナログコンバータ(DAC)の構成をしていて、そこに惹かれて購入したものです。
光1系統、同軸2系統のADPCM(CDのデジタルデータ)入力がついてます。
この入力の使い方は、
他のCDプレーヤ=>デジタル出力=>=>アナログ出力=>
などが例です。
映画部屋で使っていたVSA-D6TXも同じDACですが、シングルですので、いまひとつ細い音がします。
デバイスをパラレル(並列)にするのは部品の無駄のように思えますが、立ち上がりの電流がとれるのでいろいろな面で有効です。たとえば、このKAF5002の上位機種は出力段をパラにしています。10年前に三極管接続のアンプ で、自分でも作ってみたことがありますが、腰が強くなりました。(立ち上がりが良くなる、負けない)作るのは多少の手間と部品代が増えますが、それだけの価値はありました。
とはいえ、これも電解コンデンサを取替えてみたい時期です。
このCDプレーヤは、先のDACとして有名でしたが、トランスポート(CDドライブ)としても優秀です。
これは、次のMDデッキのところで書きます。
- MDデッキ:DMF7003
<MDをCDのDACとして使う>
MD(DMF7003)デッキをDACとして使う(CDのPCMをMDに入れる)と、F220Aからシューベルト「未完成」の出足(静かな低音)がくっきり聞こえるというものです。
「MDをDACとして繋ぐ」とは、
=>デジタル出力=>=>アナログ出力=>
などが例です。
MDデッキは、CDプレーヤのADPCMを直接入力できるものですが(CDのダビング先だから)、その再生にKENWOODは、オリジナルのDACを渾身の技術で作っていたわけです。
聞き比べると、CDプレーヤのBB製DACよりもMDデッキに入っているKENWOODオリジナルDACのほうが、押しが強くて(野太い)交響曲向けです。よくKENWOODの音は細いと言われていますが、それは社外品のDACを使ったときの傾向のようですね。
簡単に聞き比べる(SOURCE MONITOR)ことができるように、MDモニタ(昔のプリアンプのTAPE MONITORに相当)というスイッチが、アンプ(KAF5002)についていますので、試せる人は是非聞いてみてください。
ただし、CDプレーヤとは違い、MDデッキは当時高価で需要もなかったから、、このMDデッキをDACとして聞いてみた人は、少ないでしょう。もったいないことです。
あまり使っていないので、まだまだ元気です。
- FMチューナ:KTF5002
さて、皆さん以下の表示がおわかりでしょうか?AMステレオ放送です(2012/12 大阪放送1314Khz)。博物館行きの画像ですね(copy right reserved JP3EXE)
付属のアンテナで十分入ります。FMのトリオといわれたKenwoodならではの音質です。AMも十分良い音で聴けます。こういうとき山中の住まいは有利です。
です。
個人的には、CDプレーヤ、MDデッキのドライブが壊れても、お気に入りのDACが2台残るので、ほぼ終身44.1KHzのデジタルアナログコンバータに困らないという状況です。
KENWOODは、庶民と環境に優しいメーカーですね。
それで、(装置とは関係なく)何を聞くのが良いのかというと
だと、大昔のゼミの先生にご指導いただきました。
たしかにダウンロードして楽しむ音楽もありますが、ここ一番の音源はCDです。
数少ない24bit録音そのままのSACDなどと比べて、むかしながらのCDは「だれそれの」「全盛期」といった原典の音源が容易に手に入るので、しばらくこのままだとおもいます。
<ロスレスオーディオ>
ソニーがMDプレーヤの製造を打ち切り、シリコンオーディオ独占状態になりました。
当初MP3オーディオだったポータブルプレーヤも、今ではスマフォでロスレスのファイルが再生できるようになりました。
MP3だと、たとえ192khzであっても間引いた音がしますが、ロスレスとつくアップル、ウインドウズのフォーマットは、CDそのものの音と認めます。
心を入れ替え、iPhone4,ギャラクシーS3用に、それぞれロスレスのフォーマットでエンコードしなおしました。
ロスレスのファイルは、オリジナルの7割くらいにしかならないので、16GbytesのiPhone4で、50枚程度のCDしか取り込めません。それでも、HyperHydeなんか、16MbytesのMMCに一楽章しか入らなかったのですから、大きな容量といえます。
エンコードに長いこと待たされたMP3時代が懐かしい世代です。カセットやMDだとダビングが実時間だったことを知る人も少なくなったでしょう。
<障子貼り>
F220Aは25年以上使ってきたので、エッジの張替えも2度目になりました。もう音はどうでも良くなっているので、ゴムのエッジにしました。これで死ぬまで使います。
F220AにしろLE8T,lowtherなど、「これ」というスピーカに限って、10年に一度はエッジの張替えをすることになります。
障子と一緒で、最初の頃とは違って汚くなってしまいますが、それはそれで風合いが増したとでも思ってください。車と同じで、新しいものと比べると「みすぼらしい」ですが、愛着は重なって深まっていきます。
20年も使っているf0=40Hzというカタログ値のF220Aですが、バスレフのポートからは、その下が聞こえるようです。むしろ高いほうが聞こえなくなったので、FT48Dでカバーしています。
De JP3EXE
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平成25年7日8日 に作ったきり、、