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(3)TU-873完成編



部品をつけ終わった基板を、ケースに組み込む作業です。慣れていないとつらいかもしれませんが、ここまでくると、ほとんど出来上がりなので、最後の我慢はたいしたこと無い筈です。

  1. 半田ごての交換
  2. solder stick
    上が基板作業に使ってきた15W、下がこれからのシャーシ作業で使う60Wの半田ごてです。テクニックの無い人(=私)は、道具で問題(=パターン剥離、いも半田)を解決できます。

  3. 電源トランス、出力トランスの配線
  4. power trans
    ここらへんは、他のアンプと共通の作業です。ここまでくると音が出る一歩手前ですから、やる気が無くても手は動きます。そこで「注意」が大切です。出力トランスからスピーカ端子への配線は、NFBの戻りがありますから、間違えないように何度も確認して、引っ張ってもショートのないように丁寧に配線していきます。
    ここで、実はスピーカ端子の色使いを間違えています。色は違っても、ケースに表記があるので、問題は無いんですが、、色だけ見ると、黄色が中間タップと思うはずだから、4Ωと8Ωを間違えやすい色使いになってしまいました。しかし、ここを外してやり直すくらいなら、もっとつなぎ易い端子を買ってくるつもりがあるので、そのままにしました。余裕があれば、この出力トランスは、もっといいのに替えたいところです。

  5. A基板(信号系)くみつけ
  6. register
    最初苦労してピンを立てた苦労が、ここで報われます。配線が実に楽です。
    ここまで組み付けるまでに、手の入りにくいボルト、ナットを何度も締めるんですが、長さや太さをマニュアルでよく確認しないでやっていると、最後足りなくなって、どっか間違えたところを外して、つけなおすという泥沼に入ります。電解コンデンサーの向きよりも、ボルトの長さの間違えのほうが多いはずです。

  7. 真空管を立てる
  8. tube built
    これで音が出ます。最初ソケットが硬いので、躊躇しますが、刺すときは、力いっぱいで、一気に刺します。
    電源を入れると、ちゃんとヒーターが点いて、へんな匂いもしないので、CDプレーヤとスピーカーをつないでみました。
    バーンインでも、「高いほうも低いほうも良く伸びた」いわゆる300Bらしい音がするので、苦労の甲斐がありました。

  9. アジア的アメ玉
  10. 300B
    中国管は「硬い」といわれますが、火をいれた直後にもかかわらず、硬いという印象は受けませんでした。これで十分だとおもいます。ただ、出力トランスの限界で、極低域の伸びは、たとえシングルの宿命とはいえ、300Bとしては、いまひとつです。

    drive
    300Bの直流点灯なので、ノイズは皆無ですが、それ以上にS/Nが良く感じられたりするのは、この6SN7のドライブの使い方が良いのだとおもいます。この6SN7は、あまりいいものではありません。




300Bのすごいところは、これで私の場合、家族から「うるさい」といわれる音量が得られるところです。
このキットの凄いところを客観的に上げるとすると、
  1. 整流による昇圧を見越した特注トランス
    ヒータ5Vを直流点灯することが決まっているので、ヒータのタップが4.8Vで巻いてあります。
    4.8Vタップの市販トランスなんて無いでしょう。普通は5Vタップを整流すると高めに出るので、抵抗で落とすという無駄を、当然の事として行います。
  2. こなれたプリントパターン
    シールド線なし。基板を繋ぎ合わせるだけで、ローノイズアンプが完成。
  3. スロースタート
    キットにもかかわらず、遅延リレーでヒータ点灯前にプレートに高圧がかかるのを避けている。球が長持ちして、経済的です。
自作では、ここまで出来ないでしょう。
300Bアンプの最低価格であるこのキットの音がどうのこうのというのは、趣味から逸脱するとおもうのですが、300Bの中では、中間だとおもいます。良くも、悪くもない=これはすごいことです。300Bシングルで良いというものは、玉やトランスだけで10万するので、やはりステレオで20-30万するとおもいます。
では、安いなりかといえば、音は平均的な300Bのつくりの域にあります。他の10万クラスの真空管アンプや、20万クラスのトランジスタアンプよりも、小音量(=我が家では普通音量=2-3W)なら、圧倒的にこのアンプのほうが、ストレートで歪の無い音がします。
田舎の一軒家で、国産密閉3ウェィスピーカを、ガンガン鳴らすのが好きな人には向かないけれど、アパート住まいの私のようなものには、十分すぎるところがあります。
300Bというのは、技術的にこなれていて、メーカーは音作りをしてくるので、たとえば、本来のヤンキーの作った300Bなどは、私が聞くには耐えない、トランジスタアンプ真っ青の、硬い音がして、けっこうそれが高い値段で売られていたりするものです。
そうしたなかで、6万円という価格で、直流点灯で300Bらしい、ワイドレンジ、高S/N、力強さをまとめ上げた、このキットは、小型スピーカを至近距離で聴くユーザにお勧めです。
まだ、組んだばかりでなんとも言えないですが、ここから管を変えたりしても、違いはあっても、決定的に良くなるところは少ないとおもいます。抜本的にやれるとすれば出力トランスあたりだとおもいますが、そうなったら、アンプ変えるのと変わらないと思うくらい、現状で十分300Bを使っているアンプだとおもうのです。
やりかたは簡単で、トランスのカバーを外して、ついてきたトランスを外せば、タンゴのXE-20Sが、ぎりぎり入りそうです。パワートランスが剥き出しになるのを、なんとか考える必要がありますが、、


諸般の事情で、出力トランスを換えました、、

RW-20へ載せ換え



そんでもって、もう一台組み立ててしまった、、

TU-873が2台必要へ


(1)TU-873キット構成へ

(2)組み立て序盤編へ


完成外観へ

300B/2A3比較試聴へ

TU-872キット構成へ



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平成14年2月20日 de jp3exe ex je2egz, only for life.。