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目次
  1. これまでの経緯
  2. CDによる文明開化

CDは、100年に一度の発明と言われるだけのことはある。



以下のDD7について3件ほど共通するメールをいただいた。
いずれも、ターンテーブルが定速回転しなくなる不具合についてのもの。
これは私も経験があって、制御のトランジスタが飛んだだけなので、実は裏側を開けてトランジスタをやみくもに換えていけば、運がよければ簡単に直ってしまうもの。
昔の基板だから躊躇せずトランジスタを引っこ抜いて交換して大丈夫。
これで直ったというメールを上記3件のうち2件頂いた。のこり1件は??

長女が産まれて、レコードを聞けない環境になった。

Micro DD7

人それぞれ、いろんな転機というものがあるのだろうが、、、

私の場合、長女が産まれて、かれこれ20年間使用してきた上写真のマイクロ社製レコードプレーヤ「DD-7」を仕舞い込まねばならない状況に陥った。

私にとって、20年間使いつづけた電気製品というのも珍しいし、実家を出ての15年間の度重なる転居にも関わらず、とりあえずこのプレーヤだけはもって歩いたので、いわば「神棚」や「仏壇」の存在に等しい所帯道具である。このプレーヤを使いつづけた理由は、たった一つ、

「反ったレコードでも聞ける」

である。トーンアームはマイクロが単品で販売していたMA-505相当のものがついていて、これはダイナミックバランスという、アーム後方をバネで引っ張って針圧を加えるという方式であり、普通のアームでは針飛びするようなレコードでも聞けてしまうのであった。

モータは、S/Nを重視するがため、当時としても旧式のACサーボモータを使用している。このために、引越しで天竜川を渡るたびにターンテーブルの下に隠れた 60/50HZ の切り替えスイッチを操作してきたのである。このモータは、買ったときからトルクが無かったので、古くなってもトルクが弱った感じはしない。もう一本アームを追加するアームベースというオプションを使って、オーディオクラフトのオイルダンプアームを付けていたことがあるが、引越しのたびにオイルがこぼれて面倒だったのと、Phono入力が2系統ある市販アンプが無くなったため、今は付いていない。

欠点は、ダストカバーの振動を逃がすために、ダストカバーの取り付け形式が特殊で、このためダストカバーが自重でそのヒンジ付近が変形する点である。このため、ダストカーバーは捨ててしまった。一人住まいの時はこれで良かったのだが、結婚後、家内が掃除などで頻繁に貴重なカートリッジのカンチレバーを何度か折ってくれた度にダストカバーを捨てたことを後悔した。

とにかく、居間を狭くしていたレコードん百枚と共にこのプレーヤを押し入れに深く仕舞い込むことにより、長女の育児空間を用意する必要に迫られた。

ところが、生まれて3ヵ月も経つと精神的に余裕が生まれて、また音楽が聴きたくなり、ふと思い立って買ったのが以下のCDである。

こうして、この世に非常に小さくてレコードの代わりを務めるコンパクトディスクというものが在るということを認識し、35才にして、文明の進歩を感じるに至ったのである。


CDによる文明開化

「ショパン ワルツ&バラード全曲」 コルトー TOCE-8891 MONO

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1997年10月、私は上記CD(CompactDisc)というものを初めて自分で買って聞いてみた。

その時の驚きは以下のとおりである。

  1. A面B面裏返さなくても連続して聞けてしまう。

    これは大変便利であると同時に、一枚ぶっ続けで聞くために精神的に疲れることである。

  2. 針音がしない

    針が無いのだから当たり前?このためS/Nが良い。

  3. リモコンが使える。

    上記CDは、SPの8枚相当の内容を含む。これだけで驚きだが、リモコンのボタンを押すと、瞬時に希望の曲が聴けてしまう。

とにかく、かのコルトーのショパンのワルツ全14曲が、椅子に座ったまま手軽に聴けてしまうのだから、まさに文明開花である。

これをSPで聴くとすると、16回取り替えて、針の管理だの回転数の調整だので、大変な時間と手間のかかることである。

また、LPで満足に聴くためにはモノラル用のカートリッジと取り替えるべきところであるが、とにかくこのCDは、モノラル/ステレオの別なく気楽に聴けるのである。

欲をいえば、1933年のこの録音は、コルトーがあまりにリラックスしているのか、SPの1920-30年代のものと比べると、ラフな演奏である。

また、私自身にもSPで聴くような、一曲に集中する態度が無くなるために、昔聴いていたものとはかなり異なった印象を受ける。

もっともSPが聴けたのは、前記プレーヤの前('70--小学生)までだったので、記憶にさだかでない。だいたい私の父親が赤ん坊の頃、日本が中国を侵略していた頃の録音だから真相はわからない。

今にして、ともかく、

子守りをしながらでもコルトーが聴けてしまう

この便利さというのは、まさに文明の賜物である。

CDを、データメディア(DISK)と軽視していた私は、これで大きな転機を迎えたことになる。



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平成13年11月29日 de jp3exe ex je2egz