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真空管か?トランジスタか?



自分で、聴きたいときに聴きたいように聴いたときに、家人または隣人から苦情が出る場合は、装置に問題があります。
苦情は「音量を絞る」ことで解決できますが、音量を絞ると、ピアニシモのとき聞き取れなくて困るのは、まさに装置が悪いからです。
CDの出現により、ダイナミックレンジは拡大されましたが、おかげで小音量のリニアリティの悪い装置は、テュッテイになると、本人しか我慢できないような騒音を撒き散らすようになりました。
小音量のリニアリティは、アンプに関しては、真空管であれ、トランジスタであれ、A級動作であれば解決する問題です。スピーカに関しては、強力な磁気回路やホーンによる高能率化で解決できます。
アンプに限れば、A級動作の差異を比較すれば、真空管か、トランジスタかを選ぶことができます。
これに関する、これまで貰ったメールに共通する誤解を以下にまとめます。

  1. A級トランジスタアンプは値段が高い(=普通は買えない)

  2. パワーアンプに30万円くらいが、無理なく使えるのなら、今でも純A級動作のトランジスタアンプが売られているので、購入できます。もう少しすると、組み立てる人がいなくて、売られなくなるかもしれないので、買うなら今のうちです。
    低域の押しは、半導体アンプに分があります。しかしこの価格帯だとMcIntosh MC-275が買えてしまうので、比べてどうかと聞かれると悩むところです。
    小音量のときだけA級だったり、A級動作を模したアンプは、クラスの切り替わりに余計ひどい音を出したり、数年使うとバラついてきて捨てる羽目になるので避けたいところです。
    昔は10万円も出せば立派なアンプ(YAMAHA CA-1000など)が買えたのですが、今10万円出しても、箱だけ立派な半導体アンプしか買えない(買ったところで、家人/隣人から使用停止をくらうだけです)ので、どうしてもその予算で半導体アンプが欲しい人は、A級アンプを自作(探せば三栄のキットが見つかるかも、)しましょう。オーディオ用のトランジスタを作るメーカーが減ってきているので、作るなら今のうちです。蛇足ですが、今使っているアンプに使われている半導体が、オーディオ専用に開発されたものであること自体、珍しくなってきつつあります。

  3. 真空管は熱いか?(=暑くない)

  4. 30WクラスのA級動作のトランジスタアンプに比べれば、300Bを6本点けても、部屋は暑くはなりません。かかる電気代を比べれば明白です。強いて言えば、真空管は、触ると「ヒリッ」とする熱さが感じられ、場合によっては火傷しますが、A級動作中のトランジスタアンプは、ボンネットに触ったときに「アジッ」という、体の心から温まる暑さを感じます。この点だけみれば、A級動作のトランジスタアンプには、人と心の通う「暑さ」がありますが、真空管の暑さは、人を避けたところにあります。参考までに、真空管でも高周波の高出力管は、トランジスタと同様に、ヒートシンクを介して部屋を暖めてくれます。
    分かりやすく書くと、トランジスタアンプは、頼みもしないのに暖房の代わりを務めてくれるのに対して、真空管は、暖房器具として期待はできません。とくに2A3などは、触れる程度にしか熱くなりません。

  5. 真空管はすぐ壊れる(=出力管は20年使える)

  6. 真空管がすぐ壊れるというイメージは、おそらく真空管を使った白黒テレビを使ったことのある人に出来上がったものだとおもいます。確かに高周波の真空管は、数年でボケます。パソコンのCRTもそうでしょう。
    しかしオーディオ用の真空管を、ボケるまで使うとなると、先に電解コンデンサーが抜けてきます。あきらかにボケたなーという2A3を持っていますが、それは20年使ってきたもの(=ゲッターの残りなし)です。ボケると出力が上がらなくなる/高音が弱くなるだけで、音が出なくなるわけではないです。

  7. 真空管は安定しない(=そうとも言えます)

  8. 以下の各論に譲りますが、半導体と違った不安定な様相を抱えています。
    某国製の測定データつきのマッチド・ペアが売られていたりしますが、実際には、バーンイン後でないと安定した数値になりませんので、「中古でペア取りしたほうが確実」「中古はそれまで使えていたのだから確実」とかいう、冗談みたいな事実が隠されていたりするものです。ただし、JANのつくものはその限りではありません。
    測定するまでに火を入れるとなると2日は欲しいところですが、そうでなくても、いきなり刺して音が出るという点で、FETを安定動作させるための電源の設計よりは、とっつきやすいとおもいます。
    さらに、一ヶ月経ってからの安定度は、気温や湿度に対する安定度は、オーディオに関しては、トランジスタ回路よりも再現性が高いとおもいます。なにしろ段数が少ないので。

修理の容易さ、先々の部品供給は、真空管のほうが確実です。なにせ30年前のアンプでも、今現在確実にリビルトできます。トランジスタだと、20年以上の前のものだと、さすがに壊れてきても、百円前後の互換トランジスタが見つからないとか、ローノイズのものが選べないとかが、あたりまえです。メーカー品でも部品単価が安いだけあって、補修用に管理保管されていることは、期待しないほうがいいです。
例えば、あれほど一世を風靡した2SC458LGですが、今現在血眼で捜しているにも関わらず見つかっていません。ところがその前の真空管であるマランツ#7ならば、新品部品でコピー回路ができます。長く使うなら真空管です。

真空管の値段

安い出力管を眺めよう

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安い電圧増幅管を眺めよう



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平成14年1月18日 de jp3exe ex je2egz