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最初に#242の前半部をお読み下さい。
このバランは#242の電力的に小さなもので、その構造は#242をそのまま小型にしたものと考えて差し支えありません。非常にコンパクトに出来
ていますから移動運用用のバランとしても便利です。
#242と異なる点は、
・コアは日立フェライトのSB-5Sの、22-14-8です。・コアに巻く線は0.12/12のビニル線です。
・コネクタはBNCタイプを使用しています。
・ケースはタカチのSW55B(40X55X20)です。ケースの加工図を第26図に示します。
・ねじ類は3mmを使用しています。
・使用可能電力は連続30W。CW、SSBの通常運用であれば50Wまで使用できます。
その他の点については#242を参照してください。
スーパーバランのキットも売り出したところで、最終的にケースに入ったバラン(完成した)のSWRをネットワークアナライザを使って測って見まし
た。それを第27図に示します。これを見て私は「エーッ!?」と、血が引いていき、「そんな馬鹿な…!?」という感じが後に続きました。
しかし、ブラウン管に写し出された画像にうそはないはずです。
それではなぜ、さきの実験のときと今度の実験でこんなに大きな差が出てきたのだろうと考えました。
昔、430MHzのダミーロードを作るときにSWRがなかなか落ちてくれなくて苦労したことを思い出しました。「そうだ原因は裸の抵抗だ」バラン
の出力はコイルの出口からケースの端子まで行き、そこでリード線を一杯に広げた抵抗につながるのですから、そのケースの中のリード線と、抵抗のリード線が
悪さをしているのではないでしょうか。
早速同軸ケーブルの先を広げて、そこにリード線を一杯に広げた51Ωの抵抗をつけてSWRを測って見ました。その結果を第28図に示します。やっぱりそ
の傾向がありました。
そうだとすると、以前行なった#048の測定値は本当は悪くはなかったという可能性もあります。やっぱりこれも確かめる必要があります。#048のコイ
ルを基板から取り外し、直接、同軸ケーブルと、リード線を最短に切り詰めたダミーロードのをつなぎSWRを測って見ました。結果は第29図の通りで、ケー
スに入った#243とほぼ同じでした。
#243も同じ条件で確かめる必要があります。結果は第30図のようにスーパーバランの素晴しい特性を示しました。
(1) スーパーバランの基本的特性はやっぱり素晴しかった。
(2) それにもかかわらずケースに入ったスーパーバランの特性が悪く見えるのはケースの中のリード線の存在によるものである。
(3) 実際に使用するとき、このリード線の長さはアンテナの長さの中に含まれると考えれば送信機側から見た場合の問題は解消されると思う。
と、いったところが最終的な意見です。製作に当たって線の巻方がちょっと面倒ですが素晴しい特性のアンテナバランを作ることができました。
なお、このスーパーアンテナバランのキットは下記から発売されています。
228-0004 座間市東原4-23-15 有限会社FCZ研究所。電話046-255-4232。価格は、\1,210 消費税・送料込みで
す。