7 メルボルン
7.1 ビクトリアマーケット

 午後1時、Melbourne空港に到着する。やはり緯度が低いので、Brisbaneと比べると寒い。といっても、日本でいうと3月初めくらいの気候だろうか。オカミサンは薄手のジャケット、子供たちはフリース、ぼくはというと薄手のセーター1枚であるが、さほど寒くはない。
 ここではKlausがレンタカーのTarago(日本名エスティマ)を借りた。総勢6名で移動するため、普通乗用車では無理が有るからだ。
 今日から業務出張に入るわけだが、僕はというと家族が一緒だ。とても女子供だけで日本に返すのは心配だったので、ええい、ままよ!と出張中も連れて行くことにした。元々は家族旅行が先で、出張が後から重なったわけだから、仕方が無い。一応上司には、自分の足代は自分もちだから、ホテル代はお願いしますということで許可を得ている。これなら、僕が仕事で滞在するこれから一週間の宿賃は心配ない。
 さてこれから、旅行中に増えた荷物(ほとんど土産!)入れるためのバッグを探しに、Melbourneの名所の一つビクトリアマーケットに行くことにする。ここは、昨日寄ったEumandiのマーケットよりはるかに多くの業者が出ており、また専用にマーケットを開催するために屋根付きである。先のマーケットがいわゆる地元の人たちのためのもであるのに対して、ここは地元の人も来るし、観光客も大挙して押し寄せるところである。
 駐車場は、マーケットのすぐ隣に有る。そして駐車場の端の店から覗いていくことにした。あるある、いろんな店がある。どこも積み上げたダンボール箱を台にして、品物が並べてある。目指すはかばん屋さんだ。やはり衣料品を扱っている店が多いようだ。かばんを置いてあるところも、2、3ではない。優に10店以上は有っただろう。適当に目星を付けては、次の店に行く。 増えた荷物を入れるためとはいえ、スーツケースのようなハードケースは買うつもりはない。すでに二つ持っているのに、さらに増えるとなると、旅行中はいいとしても、とても我が家には保管場所が無いから、大き目のスポーツバッグタイプにするつもりだ。これなら衣服を入れておけば、つぶれることはないだろうから。
 何件か回った後、マーケットの中程にあった鞄屋で、バスケットのシカゴブルズのロゴマークが入ったスポーツバッグにした。お値段はAU$29.-とまあまあだろう。大きさは、横幅が50〜60cmくらいあって、これなら増えた荷物も十分入るだろう。
 Klausはというと、なじみの時計屋が店を出しているらしく、(KlausはかつてMelbourneに住んでいた)そこで何か時計を物色しているようだ。Carmenが趣味で腕時計の文字盤に絵を描くとかで、そのための腕時計を買い求めているのだった。

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