4.3 バーベキューブレックファースト

 8月11日、月曜日、新しい週の始まりだ。Klaus一家はというと、彼は自宅で仕事、息子は学校へ行かなければならない。
  僕らは午前7時半ごろに起き、下に降りていった。すでに息子のKristenは食事を済ませ、後は迎えの車が来るのを待つだけのようだ。どうやって学校へ通っているのかと聞くと、Carmenは、学校まで車で送っていくとの事。毎朝大変だねというようなこというと、ご近所さんと相乗りで、今日は自分の番ではないという。
  日本だと高校生の子供を車で送り迎えするなんて考えられないが、ここではごく普通らしい。それ以上立ち入って聞かなかったが、ある日新聞で読んだ記事に、子供の学校の送り迎えは親の仕事である、といいきっていた外国人がいた。これは社会の治安の違いが関係しているのは違いないと思う。
  さて、僕らの朝食だが、Carmenがビーチで食べないかと誘ってくれた。日曜日にはよくKlausと朝食をビーチで食べるという。朝食をビーチでなんて、しゃれているじゃないか。二つ返事でOKした。Carmenがいろいろ用意している。
  ところで僕らの今日の予定だが、夕べKlausといろいろ話し合った結果、水族館のUnder Water Worldへ行くことにした。その後、少し内陸に入った山の頂きの町、Monteville villageへドライブだ。だから、ビーチで食事した後そのままUnder Water Worldへ行けるよう、近くのビーチに行くことにした。場所はKlausの家から東へ10分ほど車で走った、Mooloolabaという町にある。Klausはというと、おうちでお仕事である。


 すぐ目の前はビーチ。この写真の右後ろにバーベキューできるコイン式コンロがある。
 テーブルクロスまでひいて、なんとも豪華な朝食である。


  ビーチには、パンやジャム、バター、それに卵にベーコンにいっぱい持っていった。どこで料理するのだろうと不思議に思ったが、ビーチに着いて分かった。なんと、ビーチ沿いに、ピクニックができるようにテーブルとベンチが並んでおり、そしてその端に、バーベキューができるよう一角にコンロの置いてあるテーブルがあるのだ。そしてこのコンロは電気コンロで、20セントコインを入れると使えるのだ。つまり、コンロの自販機だ。これならわざわざ炭を持っていかなくても、簡単にバーベキューができる。こんな設備が整っているオーストラリアがうらやましい。
  さっそくCarmenがバーベキューの準備に取りかかった。20セントコインを入れて、鉄板が熱くなってきたことを確認。ここで僕は料理ができるまで、子供と浜辺で遊ぶことにした。オカミサンには手伝うようにといってCarmenのサポートだ。ちょっと突き放しすぎかな、と思わくも無かったけど、オカミサンも躊躇なく手伝うことにした。言葉は通じなくても、オカミサンどうし、何とかなるだろう。
  ここでちょっと断わっておくが、バーベキューと何度も書いているが、実際には家の外で焼いたりすることを総じてバーベキューといっているだけで、本当のバーベキューでないことを理解してもらいたい。
  しばらく子供たちと遊んだ後、食事ができた。目玉焼きにベーコン、ソーセージ、マッシュルームに炒めた玉ねぎなど、山盛りだ。Carmenは、
  「いつも目玉焼き焼くと、必ず一つはつぶれちゃう」
  といったが、なになに、そんなことどうでもよい。適当に取り分けて食べた。実にうまい。まだ午前8時くらいだが、冬のまだそんなに日が高くない時間だから、朝日が真横から照らす感じで、まぶしく、なんともすがすがしい朝食である。食べている物は何も特別な物はないが、こんな環境で食べられるのが実に気持ちいい。

 食事が済んで後片付けをし、これからUnder Water Worldへ行くぞ。UWWまでは朝食を食べたビーチから歩いて5分もかからないところにあった。

[目次] [Back] [Next]