1.2 航空券
  なにはともあれ、飛行機の切符を取らなければならない。このオーストラリア旅行を行こうと決めたときから、パック旅行でない旅と決めていた。とくに理由などなかったが、あえていうならば、自分たちの行きたいところへぴったり当てはまるツァーなどないだろうと、頭から決め込んでいた部分があったと思う。
  旅費の面だけ考えると、飛行機代、ホテル代込みのパック旅行のほうが有利だろう。さらに現地係員がいてくれて、いざというときに頼みになるかも知れない。でも、それだと旗振りについていって、遠くから風景だけを見る、人と人との接触のあまりない、ガイドブックのとおりの旅になるやも知れない。
  反対に手作り旅行(あえてパック旅行ではない旅のことをこう呼ぶ)では、飛行機の手配、ホテルの手配など、全部自分たちがやらなければいけないという煩わしさが伴う。それにはいろいろと旅のノウハウ、現地の情報が必要である。幸いにして、僕自身出張で何度もオーストラリアを訪れているので、その当たりのことについては問題は無い。

 1996年も押し迫ったある日、さっそく旅行社に電話を入れて航空券の予約はいつからできるか問い合わせた。返事は年明けにならなければ無理とのことで、まだ時間的余裕がある事が分かった。
  さて、飛行機の切符を手配するにしても、目的地が決まらなければ手配もできない。そのための参考資料として、本屋でオーストラリアの写真入りのガイドブックを買ってきた。この本は、一応オーストラリア中を網羅していて、ホテル、レストラン、ショッピング情報も載っていた。でもとおり一辺倒の情報だけで、もう少し詳しい情報がほしいと思っていたところ、本屋で「地球の歩き方・オーストラリア編」を見つけて、これだ!!とすぐに買ってしまった。
  この本には、読者からの投稿による実体験も書かれているので、現地情報としては役に立ちそうだ。
  そんなこんなで、家族でいろいろ話し合って、まず第一に行くところは、Sunshine coastに住んでいる友達、Klausのうち。そして第2に鯨やカンガルーに会えるところ。Sunshine coastに近くて、世界的にも有名なリゾート地、Gold coastの線で固まった。
  僕としてはもう一つ、メルボルン郊外フィリップ島のペンギンパレードを家族に見せてやりたいので、(僕自身、過去2回も見に行った)これも候補に加えた。

 次に旅行期間だが、勤め先の盆休みが、8/9から8/17なので、この期間にしようかと思ったが、もろにこの期間だと休みのピークの料金になると思い、少し早く出ることにした。といっても、一週間も休みが取れるわけではないので、とりあえず3日早く出ようと、出発日は8/6とした。名古屋発のオーストラリア行きはカンタス便が毎日夕方発で運行しているので、休みを丸々3日間取らなくても、2.5日取るだけで済むというのも、8/6発にした理由の一つだ。
  そして帰りは8/16とした。17日に帰ってきてすぐ次の日から仕事というのもしんどそうだったので、一日早い便とした。
  と、ここまで読まれた方は、実際の日程と違っていることに気がついたと思う。そうです、これは一番初めに計画したもので、その後いろいろと変化していったのだ。

  これらを元に、旅行期間8/6から8/16の10日間。目的地はブリスベンとメルボルンということで、旅行社に航空券の手配を指示した。1997年の2月頃だったと思う。程なく旅行社から連絡が入り、8/6の出発はOKだけど、帰りの8/16は駄目とのこと。半年前に申し込んだのに、もうだめとは、やはりツァーが席を押さえちゃうのかなと、一種の不公平感を感じた。
  8/16がだめなら8/17でもしょうがないということで、再度申し込むと、これまた駄目ということで、8/18ならOKになるとのこと。仕方がない、短くなるよりは長めのほうがいいので、これで手を打つことにした。この場合、有給休暇を前半で、2.5日、後半で1日取ることになる。

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