素晴らしい受胎告知を見ました! |
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今書き上げたのだろうかと思うほど美しく、きれいで、素晴らしい絵でした。 ポスター、本などで見ていた絵から想像していた印象をはるかに上回る素晴らしさに感激しました。 マリアと大天使が美しく輝いていました。500年前の絵画とはとても思えない美しさです。 実物を見るしかないというのが実感です。 なにかの解説書に、保存状態が最も良いと書いてあったように思いますが、 本当にそうだと思います。 その上、私が見た時間には観客がとても少なく、ゆっくりと、何回も見直すことが出来ました。 西洋絵画はその土地で見るのがベストと考えていましたが、受胎告知は違いました。 |
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ダ・ヴィンチ展は3月20日から始まりましたが、きっとひどく混んでいるだろうから、あとでゆっくり見に行こうと 考えていました。開始早々は当然大混雑で、展示が終わる6月も混むだろうから、5月の末頃にでも見に行こうと 思っていました。 混雑の様子を偵察しようと、3月22日(木)、東京都美術館のシルバーデイにオルセー美術館展を見に行き、その 帰りに国立博物館に寄り、ダ・ヴィンチ展の混み具合でも偵察しようと考えていました。 オルセー展を見てから、国立博物館の前に着いたのが午後4時近くでした。チケット売場の前には、何列にも柵 がありましたが、行列もなければ、チケットを買っている人も居ません。整理員の人も手持ちぶさたでした。敷地の中 を覗いても、建物の前に行列は見えません。 整理員の人に「混んでいるのでしょうね?」と尋ねたら、チケットはすぐ買えますよ、入場も直ぐできますよとの返事 でした。さすがに、空いていますとは言われませんでしたが。 この様子では、それ程混んでないだろうと思い、すぐチケットを買って入場しました。国立博物館の敷地は広く、敷地 入り口でチケットを買って、本館の第1会場入り口まで何分かかかります。しかし、建物に入っても入場者は殆ど居ま せん。展示場の入り口では、空港並にセキュリティチェック、手荷物検査があります。ここも待たされずに通過すると、 すぐ、ダヴィンチとご対面です。 ここで展示されているのは受胎告知の絵だけで、混雑緩和のため、絵の前には3列に折り曲がった、九十九折り状 のスロープが出来ています。ここでやっと並んでいる人達に出会いましたが、夫れでも僅かに50名前後だったでしょう。 観客の人達は受胎告知の前を2列ほどで進んでいます。観客が少ないので、見る人達の歩みはゆっくりでした。 九十九折りの最後が最前列で、受胎告知の絵の直前になります。ここは比較的幅が広く、2列か3列でゆっくり 進んでいますが、この列の後ろ側、絵から遠い方は、殆ど歩いていません、その列に入ると、もっとゆっくり眺める ことができます。もっとも、前の人の頭越しになりますが。 遂に見ました、受胎告知!しかも、まるで手にとって触れられるほど目の前に、美しい絵が広がっていました。 絵はきらきら輝いていました。 これを、20代に描いたダヴィンチの天才さにはただ驚嘆するだけです。ミケランジェロのピエタも彼の20代の傑作で すが、天才と言われる人達は経験や年令には無関係なのでしょうか。 ダヴィンチの絵を見ると、私はいつも感じるのですが、ダヴィンチが描いたマリアの顔の描写はこれがダヴィンチだ と直ぐ判る、共通の特徴があると思っています。岩窟の聖母、聖アンナと聖母子、それにモナリザ(マリアではないが) などを見てそう思います。 ひとまず見終わったのですが、もう一度見たいと思い、部屋を出て、再びセキュリティチェックを通って受胎告知の 部屋に戻りました!一回目は感激して、細部までは見なかったので、今度は、大天使の足下の花園、マリアの衣服の 襞、書見台、足下の床の描写、背景の描き方などをゆっくりと見ることができました。 これまでに見たダヴィンチの絵は、モナリザ、白貂を抱く婦人、ジネブラデヴィンチ、ブノワの聖母ですが、受胎告知 |
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・第二会場 今回のダヴィンチ展は、第一会場(本館)が受胎告知、第二会場(平成館)には、ダヴィンチの生涯の解説、幾何学的 原理に基づく人体などダヴィンチの手稿や復元模型等が展示されています。 もし、これから見に行かれるなら、第二会場を先に見ると良いと思います。 第二会場の第一室はダヴィンチの生涯の展示で、ここに、受胎告知、東方三博士の礼拝それに師匠ヴェロオッキオ を驚かせたというキリストの洗礼の三枚の絵の原寸大ディジタル複製画が展示されています。このディジタル複製画 は非常に良く出来ています。しかし、それでも 本物の絵を見てから、複製画を見るのは??と思います。 私は、受胎告知をまず見たいと、第一会場、第二会場の順に廻りましたが、逆順の方が良かったと思いました。 |