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寺子屋シリーズ一覧表
寺子屋シリーズ
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寺子屋キット製造停止

 長い間皆様からの御支援を受けて参りましたが寺子屋シリーズキットの製造販売を2004年1月31日をもって停止しましたが、
引き続き大阪の、キャリブレーション において製造販売を致して居ります。 詳細は、キャリブレーションにお問い合わせ下さい。
 FCZコイルにつきましては以前と変わらず販売致しますので従来通りのお引き立てをお願い致します。


寺子屋のすすめ


 「最近の若い者は根性がない」「受信機も送信機も自作できない」「あれでもHAMかね」「マイクの押し方しか知らない」「いやあれはJARLの講習制度 が悪いのだ」「JARLがメーカとベッタリだから自作の道が育たないのだ」等などの意見を最近良く耳にする。
 しかし、それらの意見の中に自分達がそれに対処する気力のある意見はまずまれである。
 私達、現在ON AIRしているHAMが、最近の若い者といわれている後輩諸君を本当の意味で指導した事はあるだろうか。
 私は、最近の若い人達も、何かを作りたいという願望を強く持っていることを知っている。
 しかし、現実の問題として技術的な壁はあつく初心者のレベルと、メーカの作る機械のレベルの差は非常に大きい。
 UAの電波を聞いて「あんな質の悪い電波しか出せないのだから、彼等の技術は大した事はない」「あんな連中とはQSO出来ない」というOMも多い。
 しかし、JAの99%がメーカ製のリグでON AIRしているのだ。 果たしてJAの中に何%の人達が彼等と同じ部品を与えられて彼等以上の送信機を組み立てる事が出来るであろうか。
 私達は今、ささやかではあるが、技術改革を行わなければならない時代にあるようだ。 昔、アマチュアの手にあって、その後、メーカの手に奪われた通信技 術をコツコツと地道な努力によって再びアマチュアの手に取り戻すのだ。
 そのために私達は今何を成すべきか? その答えは「創る」事である。「創る」ことがむずかしいのであれば、その第一歩として「作る」ことになるだろう。
 ゲルマラジオ、電源、モールス練習機というふうに少しずつでも作っていくことである。
 これをクラブ単位で行えばすばらしい。OMもYMも一緒になって知っている技術をお互いに伝承し合うのだ。 ひとから人へ伝承された技術は受けついだ人の中でより確かなものへと変身する。これは昔の寺子屋と同じだ。    −The FANCY CRAZY ZIPPY No.16 Jul.1976−

 これは1976年に、私が発行しているミニコミ誌「The FANCY CRAZY ZIPPY 」に載せた一文です。 そしてここから、有限会社FCZ研究所の「寺子屋シリーズキット」の販売が始まり、今では、そのシリーズナンバーも240を越える までに成長してきました。


寺子屋シリーズのポリシー


 寺子屋シリーズキットはアマチュア無線をより楽しんでいただくための自作用キットです。
 このキットは、設計にあたって次の三点に付いて常に留意しています。
 (1)回路がなるべく簡単である事。
 (2)再現性が良い事
 (3)どこかにユニークなアイディアを取り入れる事。
これらの点に付いてもう少し詳しくお話ししましょう。

 (1)は回路が簡単であれば間違いもそれだけ少なくて済みます。したがってこれは(2)の再現性の問題とも関連しています。
 回路は簡単でも性能が悪ければどうしようもありませんが、この点については(3)のアイディアとの組み合わせ等でカバーしていきます。
 ICを使えば回路は簡単になりますが、ICの中身はブラックボックスなので、目的の回路は出来ても回路の勉強にはなりにくい物です。 そこでなるべくト ランジスタやFETを使うようにしています。 とはいえ、現代の電子回路はIC抜きでは考えられませんから、なるべく使い勝手の良いICを厳選して使って いこうと思っています。

 (2)の再現性の良いことはキットとしての必須条件です。 せっかく皆さんが物を作ろうと努力しても、回路の再現性が悪いと、途中で投げ出してし まうことになります。 そうなったらその人は金輪際物を作らなくなってしまいます。
 再現性が良いという事は調整などに「高価な測定器を必要としない」と言う事でもあります。 とくにこのキットは、それが測定器類であったとしても、テス ター程度の測定器を持っていれば較正が可能となるように設計してあります。

 (3)例え作る物が初心者用の物であっても、ベテランの方にも楽しんで頂きやすい様、ユニークな回路をと考えています。

難易度
 このキットには初級、中級、上級、S級の四つの難易度のランクが付いています。
 初心者の方はなるべく初級のキットから始めて見て下さい。そして、経験を積むに従い段々に上級に進んでいって下さい。 S級は「スーパー上級」です。自 信のある方だけお楽しみ下さい。

使用部品
 使用している部品はなるべく手に入りやすいものを選んでいます。キットの回路を組み合わせて全く別なものに仕立てる場合にも入手しやすいという配慮で す。
ホ−ム