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#204 144MHz FOXプリンテナ

 FCZが開発したFOXハンティング用の1エレメントビーム・アンテナです.
 送信は100mW以下でのみ可能ですがゲインはそれほどありません.
 (1)第204-1図に本機のプリント基板のパターンを示します(片面ガラス基板).
 (2)プリント基板のコネクタのはまる部分をカットします(第204-2図).
 (3)コネクタのコンタクトピンに1mmのスズ・メッキ線をハンダ付けしてください.このときコンタクトピンの軸とスズ・メッキ線の軸が一線上にあるよ うに気をつけてください(第204-3図).
 (4)スズ・メッキ線に碍子(セトモノのチューブ)をかぶせます(第204-4図).
 (5)コンタクトピンをコネクタの中にセットします(第204-5図).
 (6)スズ・メッキ線をコネクタの出口6mmのところで切断します(第204-5図).
 (7)スズ・メッキ線をプリント基板に半田付します(第204-6図).
 (8)コネクタを基板に取り付けます.プリント基板の銅箔面でない側からスズ・メッキ線を通し,コネクタをくるみ込むように締め付けハンダ付します(2 か所.第204-7,8図).このハンダ付けには必ず60W以上のハンダごてを使用してください.ハンダごての電力が小さいとハンダ付けに時間が掛かり, コネクタの絶縁体を軟化変形させてしまうことがあります.
 (9)真鍮線を伸ばし型紙の通り折り曲げます(2本).
 (10)各真鍮線の先端部を第204-10図のように折り曲げます.
 (11)真鍮線の先端部を基板の穴に通した後ハンダ付けします.
 (12)真鍮線の先端部がプリント基板の表面から飛び出していたら,金ヤスリで表面より1mm位のところで平らにしてください(第204-10図).
 (13)アッテネータ用のスイッチを基板にセットしハンダ付けします.
 (14)2つのコイル(FCZ 07S144)を基板にセットし,ハンダ付けします.
 (15)セラミック・コンデンサ5pFを2個ハンダ付けします.
 (16)アッテネータ用のチップ抵抗を所定の位置にハンダ付けします(第204-12図).

             
調整

 (1)でき上がった144MHzプリンテナをSメータの付いたトランシーバ,または#169 144MHz FOXチェーサUにつなぎます.
 (2)助手を務めてくれる方に試験電波を発射してもらいます(なるべく弱い電力で).
 (3)送信アンテナと受信アンテナの偏波面をそろえて,144MHzプリンテナを送信アンテナの方向に向けます.なお,この調整作業は送信地と受信地の 見通しのよいところで行ってください.
 (4)Sメータを見ながら2つのコイルのコアを回してSメータの振れが最大になるように調整します.
 (5)フロント方向で感度が最大になったらバックの方向でフロント方向に比べて感度が下がることを確認してください.
 (6) (4)と(5)の操作をしながらFB比が最大となるところをさがしだしてください.
 FB比を出すにはいったん最大感度に調整した後,L1( 前側コイル)のコアとL2(後ろ側コイル)のコアを交互に移動させることによって発生しますので,試行錯誤を重ねながらFB比が最大になる点をさがし出し てください.L1のコアの位置はL2のコアの位置より「より押し込まれた」位置になります.
 (7)フロント,バックの違いがはっきりわかるようになったら調整はおしまいです.

            
製作U

 (1)ハンダ付けしたところをアルコールで洗い,フラックスをきれいに拭き取ります.
 (2)エポキシ接着剤を使ってコネクタ,エレメントを補強してください.
 (3)エポキシ接着剤,電子回路用シリコン(バスコーク不可)等を用いてコイル,スイッチ,基板面の防水,補強を行ってください.

            
使用法

 (1)受信機またはFOXチェイサーに144MHzプリンテナを取り付けてください.
 (2)送信アンテナとの偏波面を合わせ,身体の前側に144MHzプリンテナをセットして身体ごとその場を一回りします.電波の来ている方向を向いたと きSメータが最大に振れるはずです(第204-14図).
 地形が入り組んでいると反射波による干渉で電波の強い方向や偏波面が変動する場合がありますから注意してください.
 (3)信号が強くなり過ぎたらアッテネータを入れてください.
 (4)FOXハンティングの極意は「練習あるのみ」です.本番前に本アンテナと受信機の組み合わせで練習を積んでおいてください.
 (5)この144MHzプリンテナは,100mW以下の電力であれば送信することもできます.それ以上の電力ではコイル,コンデンサを焼損するおそれが ありますので使用しないでください.