・戻る |
このページにはまだ図面の張り付けが済んでいません。 あしからず |
50.4〜51.0MHzのAM信号を受信することのできるダブルスーパ受信機です.
この受信機を設計しているとき,メインとなるICのLA-1600の入手が難しくなり,寺子屋シリーズのキットとして登録することができなくなってし
まったため「忍者キット」として登録されました.
第203-1図に回路図を示します.
ミキサ Q1はミキサです.アンテナから入力した信号と第1局部発信回路で発振した44.455MHzを混合して第1中間周波数をつくります.
高周波増幅回路はありませんが感度は十分あります.もし必要であれば#127のRFプリアンプを取り付けてください.
第1局部発振 Q2が第1局部発振となる水晶発信回路です.ここでは44.455MHzのオーバトーン発振子を使います.
SANYO LA-1600
(1),(2)番ピンで第1中間周波増幅を行います.
(3)番ピンで第2局部発振を行います.その周波数は6.4〜7.0MHzです.ここで使っているC10は温度補償用のコンデンサで,頭の部分に青色の
マークが付いています.
(4)番ピンは第2中間周波(455kHz)の出力でL5を通してセラミックフィルタのムラタCFG455Fに入ります.
(5)番ピンはアース
(6)番ピンはAGCのバイパス.
(7)番ピンは第2中間周波から検波への入力.
(8)番ピンは電源.3vです.
(9)番ピンはAFの出力とSメータの出力です.
低周波増幅 Q3が低周波増幅回路で,ステレオ・ヘッドホンを鳴らします.AGCがかなり効いていますのでボリュームは付けてありません.
Sメータ Q4がSメータ用のアンプです.
第203-2図にプリント基板のパターン,第203-3図に部品取り付け図を示します.
(1) 電源(3V)を入れます.
(2) ヘッドホンからかすかなノイズが聞こえますか? L4のコイルに指を触れると「ブツブツ」という音が聞こえますか.
(3) アンテナ端子に1m程度のビニル線を取付けてください.別の送信機から50.6〜50.8MHzあたりの電波を出してみてください.バリコンを
送信周波数に合わせてあらかじめ第203-3図の位置にセットしておきます.
(4) L4のコアを少し回して見ましょう.どこかで信号用に出した電波が聞こえるはずです.電波が強すぎると信号があちこちで聞こえるかもしれませ
ん.そんな時は送信電力を絞るか,送信機を遠ざけるか,受信アンテナを短くして受信機に入る信号を弱くしてください.
(5) L4のコアは大体,ボビンの上面の近くにあると思います.コアを押し込んでいくともう一箇所で信号が聞こえるはずです(要は2箇所で聞こえ
る).コアが上のほうが本命で,下の方がイメージです.上のほうにセットします.
(6) バリコンの背後に付いているトリマを「容量最小」にしてからバリコンを右側一杯に回してください.送信機(SG)から50.92MHzの信号を
出します.L4のコアを回してその信号を受信します.
(7) バリコンを左に回しきります.送信機から50.38MHzの信号を出します.バリコン背後のトリマを回して信号を受信します.
(8) もう一度(6)と(7)の操作を行います.
以上で50.38MHzから50.92MHzの受信機の完成です.
参考事項
(1) Sメータは大体−70dBmから働き始め,+10dBmでフルスケールになります.
(2) 本機の第2局部発振(VFO)を外部に導き,44.00MHzの信号と混合することによってトランシーブ・トランシーバ用の送信周波数が得られ
ます.その場合L4の電源とLA-1600の●ピンの電源は常時つないでおいてください(LA-1600の●ピンの電源は送信時にカットしてよい).
(3)好みにより50.48〜51.02MHzにセットすることもできます.