・戻る |
このページにはまだ図面の張り付けが済んでいません。 あしからず |
寺子屋シリーズにはすでに、#111マイクコンプレッサがあります。
マイクコンプレッサの動作波形は第154-1図に示すようなものです。 マイクコンプレッサですから当然の事ですが、波形の頭の部分が丸くなっていま
す。
SSBの変調器としては、この「丸くなっている」と言う事が大切で、尖頭電力が同じであっても耳で聞いた場合大きな声に聞こえるトリックがここにあるから
です。 しかし、この事を別な方向から見ますと「音が歪んでいる」ともいえます。 確かにマイクコンプレッサはある種の「歪発生器」です。
マイクコンプレッサを「小さい音を大きく、大きい音はそのままに」という用途に使いたい人もいるものです。その場合は、振幅の圧縮はあっても波形の変更
はなるべく無いほうがよい事になります。
頭の丸くなった波形を元の形に戻すにはどうしたらよいでしょうか?
一番簡単な方法はフィルタに通してやることです。 只、あまり特性のきついフィルタを通すと今度は周波数特性が狂ってきてしまいます。 したがって、あ
まり特性の強くないフィルタで、中心周波数が
1kHz程度の物を挿入する事にしました。
第154-2図に回路図を、第154-3図に実体配線図を示します。特に製作上の難しいところは無い
と思います。 2SC1815のエミッタに入っている10Ωの抵抗は、電源電圧によるアンプの増幅率の変動を緩和するための物で、電源電圧が3Vを越す場
合に取り付けてください。(3v以下の場合は直接アースに落してください)
このフィルタを入れる事によって、DXに対するマイクコンプレッサとしての威力は無くなりますからあらかじめご承知おきください。