スーパーラドアンテナの実験
EHアンテナに続き、日本発の新しいアンテナ、スーパーラドアンテナが出現しましたが、簡単に作れそうなので実験してみました。
国内周波数である、1.9075−1.9125での実験です。
1.1.9MHzスーパーラドアンテナ
(1)性能
給電点までの高さ10mの”釣竿+コイル+AH−4”アンテナと試作したアンテナを何度も置き換えて受信状態を比較しました。
国内局での比較で、主観ですが、スーパーラドのほうが少し悪いと言う感じです。
タテ置で水平偏波と言う事のようですので、タテ、ヨコで比較しましたが、ヨコの方が良いと言う結果でした。
マンションの壁から2m程しか離れていないのですが、アパマンハム用と考えてますので、実用距離と思っています。
壁からもっと離せば、良くなる予感はあります。
釣竿アンテナは上の階の眺望に入りますが、このアンテナは自分の階の範囲内ですので、これはメリットかな?
(2)構造・組み立て詳細
コイルが足らなくなったので、継ぎ足してあります。
巻き足すスペースが無かったので密巻です。
[ コイル諸元 ]
ボビン: 開口部170mm、底部160mmのポリプロピレン製ゴミ箱。
銅板: 25cm幅、0.15mm厚。ボビンの160mm端に巻く。中は空洞。
巻数: 41回(線間1mmのスペース巻)、11回(密巻、1.8MHz用には更に巻足す必要あり)
巻幅: 85mm(スペース巻部分)、14mm(密巻部分)
(3)結合コイル
同調コイルから最大で25mm離してあります。
1回巻の密着で十分と考えていたので、写真のように、かなり離しました。
これで1.909MHzで50Ωになりました。(MFJ-259B)
(4)周波数の微調整方法
ステンレスのネジ切り棒を銅板の方向に突き出し、長さを変える事で周波数を加減しています。
短い銅パイプにナットを押し込んであり、銅パイプにワイヤーをハンダ付けしてあります。
コイルと銅板のつなぎ目付近がボビンに使用したゴミ箱の底になりますので、穴を開けて保持させています。
(5)アースについて
このアンテナはアースをしてもしなくても良いとなっているようですが、
私が実験した限りでは、
アースを取らないと同軸ケーブルに電波が乗り、
設置条件を少し変えただけで同調周波数、インピーダンスが大きく変化しました。
写真のように同軸の外部導体とコイルのコールド側を接続し、
そこからワイヤーをアース線として引き出しています。
約1.5mのワイヤーの他端をベランダの手摺りに接続したところ、安定に動作するようになりました。
(6)調整、その他
コイルのQを稼ぐために、大口径のボビンを使用したのですが、かなり重くなりました。
ベランダから突き出すのに直径26mmの塩ビパイプを使用しています。(写真)
約1m長のパイプですが、かなり、しなっています。
ステンレスのパイプに交換してみたのですが、手で持つと同調周波数がずれると言う現象が発生し、
周波数調整が難しくなったので、塩ビパイプに戻しました。
近くに金属があると、大きな影響があるようです。
ネジを回して、MFJ-259Bで同調周波数が1.910付近になるようにし、
その時にインピーダンスが50Ωになるように結合コイルの間隔を調整します。
最後は送信機を使い、10W程度の出力で1.909MHzでSWRが最良になるようにネジを回します。
(7)こんな状態です
直流的にはべランドと繋がっていないのですが、良好なグランドになっているようです。
マストのUボルトを少し緩めておいて、アンテナを回転し、水平にします。