MFJ-994BRT 回り込み対策
「MFJ-994BRT 使用レポート」に書いたように回り込みがひどかったので、
思い切って改造してしまいました。
改造して同じ状態になると言う保証は出来ません。
無線機の自作又は修理が自在に出来るだけの技量が必要です。
自信の無い方はトライしないで下さい。
1.同軸コネクター、アース端子等ケースに固定しているコネクターの配線を
半田付けを外して全て取りはずします。
2.ケースの裏側のビスを全てはずしてメイン基板を取り外します。
3.サブ基板を固定金具を含めて取り外します。
改造後に撮影した写真ですので、追加した部品が写りこんでいますが、参考のために
載せておきます。
サブ基板上の2つのコンデンサーとメイン基板のコントロールIC部分を覆っている銅板は
追加した部品です。
サブ基板は長い多芯フラットケーブルでメイン基板と接続されていますが、
これをメイン基板側で切り取ってはずします。
メイン基板側にフラットケーブルの残りの線の残骸が残りますので、注意深く一本ずつ
半田ゴテを当てて抜き取っておきます。穴は半田でふさがったままでOKです。
4.回路図を調べてみたのですが、<WAKEUP>ラインの役割が理解できないので、この回路を
サブ基板から取り外し、メイン基板に移植します。回路図はここにあります。
サブ基板から取り外す部品は抵抗5点、コンデンサー1点、ダイオード4点です。
R63、R64 --- SW3(C-UP)の隣。
R66、R67、R68 --- フラットケーブルの近くでダイオードの横。
C126 --- SW2(MODE)とSW1(ANT)の間。
D20、D21、D22、D23 --- フラットケーブルの近くで抵抗の横。
部品を壊さないように注意して、取り外して下さい。
取り外した部品を下の写真のように取り付けます。
小さな基板に実装し、ケース又はメイン基板に接着する方が良いのですが、・・・。
写真と手書き実態配線図を参考にして下さい。
5.電源をONにするため、12VとVDCを接続します。
6.安定した動作にしたいので、AUTOではなく、SEMI-AUTOにします。
このプッシュSWは押すとSEMI-AUTOになり、その時、ハイレベルになるように
配線されていたので、サブ基板取り外した後、何の処理もしていません。
7.SEMI-AUTOではTUNEスイッチでチューン動作を開始しますので、TUNEスイッチ用の
線を2本、手元で操作出来るように引き出します。
この2本の線は、外部電源用の電源コネクターをはずして、
その穴からケースの外へ引き出します。
8.メイン基板の裏側にシールド板を追加します。
ホームセンターで入手した0.1mmの銅板をメイン基板」より少し大き目に切り出し、
ビス穴を開けて取り付けます。基板から離して、スペーサーとケースの間に配置します。
9.コントロール回路を保護する為に、シールド板を追加します。
基板の端のGNDパターンの半田をしてある場所3箇所から
直径1mm位の銅線を半田付けして銅線を立ち上げます。
0.1mmの銅板を写真の大きさに切り、銅線を半田付けします。
10.各コネクターの配線を元に戻して、仮設置して、動作を確認します。
手元のMFJ-4117の電源SWをONにして、リレーが働くのを音で確認して下さい。
最初の1回はAUTOですので、送信機から10Wの連続波を出力すると、
自動でSWRを下げてくれます。
次に周波数を変えて、AUTOスイッチを2-3秒ONにしてOFFにすると、SWRを下げる
動作がはじまります。
11.ケースの裏側にサブ基板を外した時のビス穴が2つ残っているので、これをバスコーク、
シーラント等で塞いでおきます。
実際にベランダに設置した時の写真です。
取り付け金具は鉄のメッキ製でしたので、錆びるのがいやで、はずしました。
最後に
チューンした状態で200W出してみましたが、1.8から28MHzまで誤動作しませんでした。