3.2スーパーへお買い物

  宿を探しているときに見つけたショッピングセンター"Australian Fair"に行った。初めてのところで、勝手が分からないが、とにかく車で入っていくことにした。駐車場はショッピングセンターの中に有り、2階に車を止めた。
  オーストラリアのスーパーも、日本のダイエーやジャスコのように全国チェーンの店がある。そのショッピングセンターにはColesとK martが入っていた。Colesは食料品、K martは、ちらっと見たときはカー用品が置いてあった。他にも個人店がたくさん入っており、ここ一個所で全部の買い物が済んでしまうだろう。
  広さは、といえば、とても日本の比ではない。僕の家の近くにダイエーハイパーマート岡崎店が有るが、そこの2倍以上はあるだろう。(というのは、全部を回りきれていないからはっきりとは断言できない)ダイエーの場合、一階にスーパー部門があり、2階は個人店と、衣類の売り場となっており、どちらかといえばスーパー中心で、後はおまけ的な作りだが、ここのAustralian Fairは、スーパーもショッピングセンターの中の店の一つでしかない、といった感じだ。
  駐車場から、そのまま歩いて店内に入っていった。あるある、いろんな店が。ペットショップや酒屋なんかも。まずは食料調達だ。スーパーのColesに入った。とにかく家族は初めての外国のスーパーだから、興味津々である。全体の店構えとしては日本とあまり変わらない。入り口中央にレジがずらりと並び、その横から店の中に入って行く。
  野菜の置いてあるブースでは、よく出るもの、すなわち、玉ねぎ、トマト、マシュルームなどは、量り売りが原則のようだ。自分の好きな量をプラスチックバッグへ入れる。値段表示もkgあたりいくらという書き方だ。日本だと100gいくらだけど。で、はかりはどこにあるかというと、レジで清算するところにはかりが置いてあり、はかりに載せるといくら、と出るようになっている。
  その他の野菜は、日本と同じように包装してあった。驚いたのは、ねぎと白菜は、それぞれスプリングオニオンとChinese cabbageという名前で並んでいたのだ。ここだけかと思ったら、他のスーパーでも同じように並んでいるのだ。このねぎと白菜は後に大変役に立ったのであるが、その話しは後ほど。
  肉類は、奥まったところにあるのは、日本と同じだ。陳列の仕方もほとんど同じ。違うのは種類の豊富さと、量だろう。牛肉だけでもステーキ用にスライスしてある物や、固まりのままのやつなどさまざまである。そして概ね日本より安い。(多分そうだと思ったが)今夜のおかずにすべくステーキ用の肉を買ったが、2枚でAUD$5.-であった。
  後、ハム、ソーセージ類も充実している。ただ、ブランドが分からないので、どれがうまいかまずいかさっぱり分からない。適当にパックに入った物を買った。
  他にも乳製品や、冷凍食品なども同じように並び、さほど日本のスーパーとは違わないことが分かった。でも、見る物すべて知らない物ばかりだから、一つづつ手にとって見るものだから結構時間が経ってしまった。
  スーパーでの買い物AUD$34.45、それにビールを6本AUD$10.-だった。


アパートメントのキッチン。我が家よりもはるかに広い。左の窓からは、眼下にゴールドコーストの海岸線が180度の角度で広がっている。

  午後7時15分部屋へ戻った。さあこれから食事の支度だ。キッチンには道具は一通り揃っているから、後はオカミサンが腕を振るう番だ。メニューは、スーパーで買ってきたステーキにスープ、それに冷凍ご飯だ。
  コンロはもちろん電気コンロ。電気料金が安いためか、一般家庭の電圧が240Vのためか電気コンロが主流だ。
  で、食事の味はといえば、さんざんであった。肉は安かったのはよかったが、油分が少なく硬かった。大人は我慢して食べられても、子供には硬すぎた。ご飯は、いわゆる日本の米とは違い、長細い米でパサパサしている。これはステーキの横に、いもやにんじんと同じように添えるためのものだ。
  まあ、食事は散々だったが、後片付けは快適であった。何といっても食器洗い機に、汚れた皿やナイフ、フォークを入れ、洗剤を入れたら後はボタンを押すだけだ。40〜50分もすればきれいに洗える。

 事件はその後起きた。食事も終わって、さあシャワーを浴びようと子供と3人で、バスタブに入った。最初のうちは温かい湯が出ていたが、だんだんと冷たくなってきた。水のようだ。これはたまらない。真夏の日本なら「冷たいなあ」で済んでしまうが、オーストラリアは今は真冬だ。日本ほど寒くはないにしても部屋の中にいても一枚羽織りたいくらいだ。しばらく待っていても、一向に暖かくなる気配が無い。まだ体も洗っていなかったが出ることにした。
  すぐフロントに電話すると、30分待てば暖かくなるという。子供はパジャマを着せてそのまま寝かせることにした。
  しばらく待ってからまたシャワーを浴びた。最初のうちは熱い湯が出ていたが、だんだん冷たくなってきた。さっきほど冷たくはないが、急いで体を洗って出た。
  もう一度フロントに電話をかけて事情を話すと、明日点検するという。翌日点検に来た若い兄ちゃんと話して分かったことだが、ここはアパート全体のボイラーが無く、各部屋にそれぞれ電気温水器があるだけだ。電気温水器も高さ70cmくらいで、とてもバスタブいっぱいに湯を張れるほどの容量はない。そして冷たい湯が出たのは、食器洗い機を一緒に回していて、そちらのほうも湯を使うので、シャワーと同時では熱い湯の供給が追いつかなかったというのが原因だ。
  うーん、意外なところに落とし穴があった。でも、原因が分かれば対策も立てられる。翌日からは食器洗い機、洗濯機を回さずにシャワーを浴びればいいわけだ。せっかく立地条件のいい部屋で気に入っていたのにちょっとがっかり。
  とはいうものの、長い長いオーストラリア第1日目は終わった。

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