3ゴールドコースト
3.1 まずは宿探し

  午前11時前、Gold coastはSurfers paradiseに着いた。ここはGold coastの中心である。さあ、これから宿を決めなければならない。宿は事前に予約を入れていないから、空き部屋を探さなければならない。空き部屋が有るかないかのサインは、どこの宿にも、"Vacancy"または"No Vacancy"の看板が掲げられている。"No Vacancy"だと空き部屋無しなので、"Vacancy"の看板のあるところを探すわけだ。
  僕ら家族の希望するのは、やはり部屋で食事の支度ができるように、キッチンの付いたところが良い。
  まずはKlausに教えてもらったGold coast highway沿いの地域でMotelを探したが、地理がよく呑みこめていないのと、車を運転しながら、英語の看板が読みづらく適当な物が見つからない。家族もだんだん嫌になってくるのが分かる。
  Gold coast highwayを北上しているときに、右手に大きなショッピングセンターを見つけた。Surfers paradiseを抜けて、South pointに入ったあたりだ。スーパーも当然あるだろうから、食料調達は確保できたような物だ。
  グルグルと、行ったりきたりするだけでなかなか適当な宿が見つからない。それこそいろんなホテルは、はいて捨てるほど林立しているのに。そこで、見方を変えて海岸沿に行ってみることにした。
  海岸沿の通り、Esplanadeにはいわゆるホテルと違って、ホリデーアパートメントがたくさんある。通りの駐車スペースに車を止めて、ある一軒をたずねた。フロントで、空き部屋が有るか、一泊いくらかを聞くと、料金はAU$125.-とのこと。部屋を見せて欲しいという前に部屋の鍵を貸してくれた。家族で部屋を見にエレベータで上に上がった。部屋は海岸とは反対向きで、おまけに1ベッドルームが二部屋つなげたような、いわゆるコネクティングルームのようになっていて、どうもしっくりとこない。が、設備は充実している。キッチンには、食器類一式、食器洗い機、オーブンなどが揃っている。
  料金的にはAU$125.-なら日本円にしても1万円ちょっとだから、家族4人が泊まるにそんなに高くない。
  ま、最初のところだから、ここはとりあえずキープしておくとして、他のところを当たることにした。
  次は、見たところちょっと高そうなところ。フロントで料金を聞いて、すぐ引き返した。次は、地球の歩き方にも載っていたところ。料金は先ほどと同じAU$125.-。だけど外観を見ても、なんとなくどこかの団地風で、イマイチ。で、ハイ次。
  次に見たところは、Grosvenorというところ。部屋はAU$120.-とAU$145.-が有るとのことで、二つの部屋の鍵を貸してくれた。最初にAU$120.-を見る。階は7階だ。すると、オーシャンビューではないか。なかなかすばらしい眺めだ。部屋の設備も、キッチンは食器類一式に、食器洗い機、オーブン、電子レンジ、冷蔵庫と材料さえ買ってこれば、何でもできる。さらにシンクにはディスポーザーが付いており、生ごみはここへほうり込めば、細かく砕いて流してくれる。これなら生ごみの心配はない。またベッドルームも二つあり、それぞれ夫婦用、子供用と別れている。トイレも二つ、シャワーも二つある。
  さらに、全自動の洗濯機に、乾燥機まで付いている。みんなここがいっぺんに気に入ってしまった。まあ、それでももう一つの部屋も有るので、そちらも見ることにした。階は11階で、さらにすばらしい眺めである。設備は同じような物だが、グレードが違う。特に食器などは、7階のものよりより高そうである。それだけ高い部屋だからいいのは当たり前で、最終的にはAU$120.-の部屋にした。
  フロントにはとりあえず2泊するが、さらにもう1泊するかもしれない旨伝えておいた。さもないと、他に予約が入ると、部屋を出なけりゃならない羽目になるからである。

 今日からしばらく世話になるホリデーアパートメント、Grosvenorのセキュリティについて書いておこう。 ここの入り口は、4桁の暗証番号をテンキーで打ち込むと自動ドアが開く仕組みになっている。昼間はフロントに誰かいるので、打ち込まなくても開けてくれるが。
  また、駐車場は地下にあるが、ここも通常はシャッターが下りていて、一般の車は入れない。ここも出入り口のところで暗証番号をテンキーで打ち込まなければならない。
  外から誰かたずねてきて、入り口横にある自分の部屋番号のボタンを押すと、部屋のインターホンで話しができるようになっている。また、その時にテレビをつけると、誰が来たのかモニターできるようになっている。一応セキュリティーは万全のようだ。実のところ、ホテルと違って、24時間フロントに人がいるわけでもなし、ボーイもいるわけでもないから、こういったシステムに頼っているのだろう。自分だけの推測だが、家族で経営していて、あまり経費をかけられないというのが実状のような気がする。


あの有名なサーファーズパラダイスの海岸に下りるところにあるゲート

 午後1時、荷物を部屋の中に運びこみ、一息ついた。これでしばらくはねぐらが決まったわけだ。荷物をほどくと、もうすでに時間は午後2時を回っている。さっそく昼食をとりに行くことにした。僕らが泊まることにしたホリデーアパートメント、Grosvenorは、Surfers paradiseの中心街、Cavil Avenueまで歩いても5分とかからない近さである。Cavil Avenueには、土産物屋からレストラン、スーパー、郵便局など、生活するに必要な物が十分集まっている。さらに、日本人観光客が多いためか、やたらと日本語で書かれた店先のチラシが目に付く。店の店員なども、日本人が多いようだ。
  Cavil Avenueは、海岸べりから100〜200mくらいの長さでしかない。ここを僕たち家族は、歩きながらなに食べようと、あっちを見て、こっちを見て西に向かった。そして途中で、Orchid Ave.を右に折れ、道沿いのカフェを見つけた。なんとなくこぢんまりとした露天の店だったが、人もあまりいなく、ここで食事することにした。
  食事はピザを頼んだ。一枚丸々だと多いだろうが、家族4人で分ければ何とかなるだろうと、踏んだわけだ。ところが運ばれてきたピザは、思ったほどの大きさではなかったが、遅い昼食というとで、これで良しにした。あまり食べると、今度は夕食が食べれなくなるし。このあたりは、子供の腹加減を見極めなければならない。ぼくとオカミサンはビールを飲んで、子供たちはジュースを頼んだ。しめてAUD$24.-。
  食事の後は、Orchid Ave.を北に向かい、ANAホテルの前で右に曲がり、宿へと引き返した。途中の土産物屋で、絵葉書を買った。子供の友達に出すためである。

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