1962年第2回 W4BPD Indian Ocean DXpedition
その一

  

  2回目のトライで史上初の運用を成功させた Aldabra からのQSLカード
                 (カードをクリックすると拡大画面になります)

   
   
1962年5月5日からAldabraより運用を開始した、この島には
13日間滞在。ところがSeychellsに戻るのに海が荒れて8
日もかかったそうです。CWは14035に出てきてdwn10kで、
SSBは14125のオンフレでQSOしています。信号はS7から
S8でした。


    島に無線機を据え付けるためとのことで再びAldabra
からVQ9A/7のコールで7月1日から1週間運用しま
した。この時もGusは14035でQSOは6kdwn、S6と
信号は弱かったものでした。

Gusは1960年暮れに最初のDXpeditionを実行しましたが、その時の最大の目標であった Aldabra 島
からの運用は天候悪化のため島に上陸できず実現しませんでした。
そこで、Gus は第2回の DXpedition を計画、1961年6月28日号DXM誌に次のような原稿を寄せて
います。
「1962年1月か2月からレアーなカントリーを廻る最後のDXpeditionと言われるDXpeditionに出発したい、
次の場所でのライセンスなどについてどのような情報でも良いから知らせて欲しい。」
「HV, ZA, Mout Athos, Rhodes, .......Aldabra, Yemen, MP4M, Damao, Diu, Sikkim,.......」
今考えても、そのカントリーに行くだけでもいずれも大変なところばかりですから、その上ライセンスを
貰うのは非常に難しかいカントリーばかりのように思えます。

この時点では1962年初頭にはスタートしたいと考えていたようですが、このように多くのカントリーを
廻るにはその準備も大変だったのでしょう。実際にDXpeditionがスタートしたのは1962年4月になって
からでした。

1960年の第1回は W0AIW 等を含めた4人のアマチュアの人達との DXpedition でしたが、第2回はGus 単独での
DXpedition になりました。  

1962年からの第2回DXpetion で運用した局のうち、私がQSOできたカントリーのカードです。
それぞれ、QSLの表面とデータ面を掲載してあります。


これらのカードは、Gusの運用でニューカントリーと認められたところや、当時は殆どQRVがなくレアーなカントリーだった
ところが沢山ありました。
Gusの第2回DXpeditionの運用でもっともレアーだったのは LH4C Bouvet I. だったでしょう。
私はその時、三鷹の公団住宅から町田の現在の家に引っ越した時でQSOできませんでした。JAからはJA1BLC,JA1BK,
JA1VXの3局がQSOしています。この島からは、その後 1977 年3月に3Y1VC が運用されるまで15年間全く運用がなく、
その後も1978年末から1979年初めの3Y1VC、1989年末から1990年初めの3Y5X、2001年の3Y0Cと僅か5回の運用が
記録されているだけです。

 
 
VQ9HB Seychelles からの
運用でAldabra へ向かうため 
の準備でした。
ChagosからVQ9A/8Cで運用、
私は8月3日14035のGusと
14038でQSO、SSBは14125
のオンフレでした。
1962.7.1からニューとなった9Uから
早速Gusが運用、私は9.24に
14033/14028dwnでQSOできた。
5ZZのあと9U5BHで出たGusと
9.26に14032/14034でQSO
できた。これでブランドニューが
2カントリー増えた。
 
AldabraからSeychellesに戻ったGusはCosmoledからVQ9Cで運用したあと、もう一度AldabraからVQ9A/7で運用しました。
その後VQ9A/ANでAssumptionから運用してChagosへ向かいました。
Chagosのあと、その年の7月1日からニューカントリーとなった9Uへ行きました。9Uでの運用はそれぞれ僅か3〜4日と短時間
でした。
その後アフリカ本土に戻ったGusは探検隊がTristan da Cunhaに渡るのに便乗してZD9AMで運用しました。
この島は火山の爆発で住民が全員隣のGoughへ移った後でしたが、この爆発を調査する研究者の時期と上手く合致したの
です。来日したときのGusの話によると、このメンバーが帰りにBouvetに寄ったのでLH4Cで運用できたそうです。
 
 
      LH4C

JAでQSOできたのは JA1BK, JA1VX, JA1BLCの3局でした。

 
  GusはLH4Cを11月26日から運用したのですが、私は11月24日に
三鷹から町田へ移転した時でアンテナが無く諦めました。JA局が
QSOしたのは16Z頃でそれまでGusの聞こえた21Z頃とは時間帯が
違ったのでQSOできた局が少なかったのかも知れません。
 
11.6の22Zに14033と14125のいつものGusの
周波数でQSOしています。
     

Gusがインド洋を廻っていた頃、Danny, VP2VBはYasme BでタヒチからFO8ANでQRVしていました。またW0MLYはこの年の
5月から7月にかけて新興のアフリカの国々を廻りました。この年はDXpedition花盛りの時だったのです。

LH4C以後のDXpeditionについては「その2」で順次アップする予定ですのでしばらくお待ち下さい。

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