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ZL1WY / ZL7  Chatham Islands


風の島 チャタム島 その9

ZL1WY 三宅 広幸

 ウェリントン空港で乗り換えた飛行機は、さすがにビジネスマンばかりが目立って、背広でない姿を探す方が大変でした。
満席の飛行機の中でも、私は爆睡していたみたいで、着陸の衝撃で目を覚ましました。
北島の南端のウェリントンから北端のオークランドへ戻って来ても、やはり天気は同じで小雨が降っています。
ウェリントン空港でも、私の荷物はチェックの対象として、すべて調べ上げられました。
この事自体はもう慣れっこではありますが、なかなか厳しいので、その都度神経を使います。
ですからオークランドへ戻った時は、とても安心しました。

 大きな荷物をカートに載せて、エアポートシャトルの乗り場へ急ぎます。
客待ちの1台のシャトルの運転手とおぼしきオバサンが、声をかけてきます。
「お客さん、どこまで」
「パーネルインまで行きたいのだけど、いくら?」
「$20」
「No!来る時は$18だったよ」
「OK! $18でいいです」
10分経って乗客7人を乗せて出発しました。
今度のお客は家に帰る人ばかりなので、オークランドの市内をあちこち走って、やっとホテルまでたどり着きました。

 朝9時過ぎにChathamのホテルを出てから、オークランドのホテルに帰り着くまで何と8時間以上が過ぎています。
やっと辿り着いたホテルですが、泥のように眠りたい訳ではありませんでした。
そうです、明日は友人B氏のガイドで、マス釣りに行くのです。
これはこれで私の大いなる楽しみでしたので、疲れたなどと云ってはいられません。
頭と体を切り替えて明日に備えなければ....

  ホテルのフロントの女性は、私を日本人と見破りました(笑)
今回は、韓国の方に間違えられる事が多かったので、何だか嬉しかったりして....
これは最初に宿泊した時の事ですが、気さくな良い人でした。
彼女の息子さんが広島に交換留学生で行った事がある、と云って、いろいろな話をしてくれました。
この国は、まだまだのんびりしていて、外国人の私でも幾度となく親切にしていただいた事があります。
例えば、街を歩いていて地図を見ていると、親切に声をかけてくれるご婦人に巡り会った事があります。
また、ファーストフードショップで、メニューが分からずにもたもたしていると、みんなが「ゆっくり考えて」と声をかけてくれた事もあります。
田舎に釣りに行くと、ちゃんとことわりを入れさえすれば、私たちの様な外国人でさえ自由に敷地を通してくれます。
そんな小さな事の積み重ねで、ニュージーランドと云う国が益々好きになって、とうとう夢だったZL7行きが実現しました。
そんな国を、また機会を作って是非尋ねてみたいと思っています。
あぁ〜これじゃ行きたいところばかりで、とても稼ぎに追いつかないやぁ。(了)

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