アメリカからきいた7MHz

前置き

朝はあけぼの、夜中までDXにはげむJAの信号が聞こえる。国内は南北のパスでW5、W7、XEが聞こえるときもある。

昼はまどろみ、近距離のパスでこれがQRPperのQSOのチャンス。電離層反射の効率がよいことがQRPpでは実感できる。1000kmくらいのパスが良好。日曜の買い物前のQRVがチャンス。 (夫婦喧嘩のもと??)

晩は国内、ぶりぶりのQRM、やはりこれが7MHzだ。日本の昼間の7MHzの顔がここにあります。残念ですが夕方はほとんど聞いたことがないため、ヨーロッパ・アフリカの信号はまだ聞いていません。

遥かなるJapan

日本はQRPperには近くて遠い国です。電離層に一度あたるたびに弱くなっていく電波ちゃん!これを日本に飛ばすのにはいろいろな試行錯誤が必要です。

まず、伝播を理解しないといけません。私は日本では21MHzマンでしたので、7MHzの伝播は良く掴んでいませんでした。ワッチを重ね、経験を積み、JAのオープンを調べました。

まず、わかったのはこちらの時間の夜11時くらい(日本時間の夕方4時)くらいから開き始め、朝の8時まで(日本時間の深夜1時)まで開いているということです。後で気がついたのですが、ほんとはもっと後までパスはあったのでした。

ブレークスルー??

最初に聞こえたのは南米と交信中のJA4EKOさん(SSB)でPIXIESでもJAが聞こえることを確認しました。WWDXコンテストのことです。但し、4エレにリニアのスーパーステーションが聞こえても、10Wの局が聞こえないのではないかと思っていました。

それを崩したのは日本の夕方の国内QSOが聞こえた時です。「こちらはジュリエット・アルハーゼロXXXです。こんばんは。ご応答ありがとうございました。...」「当方のリグはケンウッドのTS−530V...」やった10W局だ。

CWでは川崎のJR1GMKさんがW相手に交信中。これをずっとワッチして交信の終わるのを待つ。この時間の長かったこと。

73ESを聞いて、DE W6/JJ1SLWと打っても、シーン!!やはりだめ。

1000pFをみの虫クリップでショートしてパワーアップを計り、再度挑戦!

QRZ!

おーっ、届いたか! 鼻息をあらくしてロングコール!

スタンバイすると、既にほかの局がオンフレでCQを出してる。あー残念。

そしてついに!!

日本への出張やら、こどもの世話やらで、ぜんぜん無線が出来ない日々が過ぎた。そして、エルニーニョの影響でストームが続きもう一つの趣味であるサーフィンが出来ない週末を迎えた。

朝なのにJAが入っている。これはUnusualだ。JA1YXPのCQTESTがローカル並みに入感。ARRLのコンテストだ。大昔、学生時代共にコンテストを競ったYXPのQSOをしばしワッチ。そしてコール!

数回のコールでJJ?とかAGNを打ってくれて、届いているのは分かっているのだが、あまりにも弱くて涙が出ているかもしれないと思い、打つ手を弱めてしまった。あまりしつこいと悪いので止めてしまった。

JH7DNOさんが599010を打っているのも発見!これも、呼びまくったが混信があったようで2KHzくらいQSYしたのも確認してまた呼んだ。これは、迷惑を省みず15分は呼んだがQSOにはいたらなかった。

そして、それは2月21日カリフォルニア時間で午前 8:24分の事だった。

トリマーをドライバーでまわしながらワッチしていると、JA1YXPの下でCQが聞こえた。
JA6SHLさんだった。呼んでみると4回目くらいでAGN、そして2回コールを打ってスタンバイすると何とフルコールが返ってきた。これはマルペロ(HK0M)のパイルに打ち勝った時ぐらいの感動だった。コンテストなので599500が返ってきたが、信号は絶対319だと思う。ログにのっていたら大記録なんだけど。QRPの評価方法で400,000KM/Wである。

とりあえず、自己満足のプロジェクトとしては大満足の結果だ。

考察

今回のQRPpのQSOの成立には、伝播のコンディションのみでなく、QRMが主要因なのではないかという仮説をたてた。

まず、日本の夜中は近隣諸国からのQRMが減る。だから、日本時間の深夜1時半にQSOが出来たのではないか?でも1や7で聞こえない信号が6でとってもらえたのは、やはりSHLさんの耳が良かったことにつきると思う。また、この時間の伝播はやはりコンテスト・コンディションかあるいは、アクティビティがあったからなのかは分からない。

7では今の時期はスノーノイズ、1は都市雑音が高い?場合もあるかな。といろいろ相手の事を考えながらコールするのはへらぶらつりの感覚かな?

感想

今の私のQRPpのやり方は、他人のふんどしで相撲を取るやり方だということを痛感した。とにかく相手の耳だのみのQSOだったからだ。QRO局のことを悪くいうQRPerもいるが、両面を体験した私は、自分の信号よりも50dBも弱い電波をだしている局とQSO出来るQRO局もいるのかということを改めて知った。これに伴い、受信してくれた方にアワードを発行しようかと考えている。

私の受信機はつんぼで、JAのQRP局と2wayQSOすることは今の設備では出来ない。このため、受信機を一台作ろうかという気になった。

それにしても、QRPははまる。これを数年続けてから100W出したらあまりの飛びにびっくりするだろうなー。


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