検証! 20mWDX記録

交信の証明

私が購読しているコンテストのメーリングリストで、偶然ARRLのコンテストに関する書き込みがあった。これで、交信相手のJA6SHLさんのメールアドレスが分かったのでメールを差し上げました。

<以下、私のメール引用>

寺尾さん

はじめまして、JJ1SLW/W6高橋と申します。

ARRL/CWの際にQRPpでお呼びしました。フルコールでとっていただいたと思います。覚えていらっしゃるでしょうか?

こちらのパワーが20mWでとっていただいたのには、呼んだこちらが驚きました。耳がすばらしいと感動しまして、メールを打たせていただきました。 TS−870だからでしょうか?どんな風に聞こえていたか(コンテストなの で599500でしたが)お聞かせいただければ幸いです。

リグとアンテナをウエブページに紹介しておきました。ご覧ください。

また、コールサインを私のウエブ上で公表してもよろしいでしょうか?念のためお伺いいたします。

http://members.aol.com/superbaby/radio/ham.htm

問題がある場合には、ご連絡ください。

今後ともよろしくお願いいたします。

それに対して、ご丁寧にご返事いただきました。

<交信相手JA6SHLさんからのご返事>

高橋 資人さん、こんにちは。mail有難うございます。

> ARRL/CWの際にQRPpでお呼びしました。フルコールでとっていただいたと思います。覚えていらっしゃるでしょうか?

はい、何せ今回のコンテストでJAコールは高橋さんのみでしたのでよく憶えて います。また、初日しか参加しなかったのですが、最後の交信局が高橋さんでした。 高橋さんと交信の後、15分程度はCQを出したのですが、誰も呼んでくれません でした。中には正当なレポートを送ってくれる局も居て、まだ十分パスがある時刻 に、579等を貰いました。やはり弱いんですね(^^;

> こちらのパワーが20mWでとっていただいたのには、呼んだこちらが驚きました。耳がすばらしいと感動しまして、メールを打たせていただきました。

> TS−870だからでしょうか?どんな風に聞こえていたか(コンテストなので599500でしたが)お聞かせいただければ幸いです。

多分5W以下とは思いましたが、まさか1W以下、それも20mWだなんて 全く思いませんでした。20mWで飛んで来るなんて信じられません。 高校のクラブ局で、テストオシレータとLWの間に電鍵を繋いでキーイングして 7か3.5MHzでJA5の局と交信したことはありますが、 距離からするとこれ以上ですね。

正当なレポートは339です。まだ早い時刻であれば受信困難だったと思います。 当局のシステムは、TS870S+JRL2000F+AFA40改造フルサイズ20mHです。 ロケは、W6方面には300m程先にアンテナの高さよりも30m程度高い丘があり ますので、けっして良いロケではありません。 さらに、W1〜3方面のSPはこの丘より高くなっていますので、BFです。 唯一良いのは、90度から150度方向で、扇状地のだら下がり方向ですので、 ZL方向からのEuのLPや宵のうちのW1〜3のカーヴドパスにはFBです。

今回は870を使用しましたが、QSTのプロダクトレビューでも指摘していたとおり、870は元々混変調に弱く、発売後借りて来て受信テストしたところ カリブを呼ぶパイルにより2台とも混変調症状を呈し、全くNGでした。 昨年中古を入手し、メーカーで再調整してもらいまして、一応使い物になるなと感じ、今回が最初のコンテストですが、AIPonでは感度不足に感じられるため、AIPをoffにするとやはり隣接周波数に出て来るクラブ局の信号で 混変調状態になり、常時ATTを6〜12dB入れて使っていました。

830は結構信号が浮いて来るリグで、CWの受信音が最近のリグよりも良く、 数局呼んで来た場合に、弱い局を拾い上げ易いので、長期間使っていますが、 今回2日目もコンテストを続けるのであれば、830に入れ替えるつもりでした。

知り合いのJK6SEWも今回870を使用し、どうも良くないので途中から950SDXに交換したと言っていましたので、当方も870を売って950SDXを買おうかな、などと考えてニフティの掲示板に載せましたが、 20mWの信号を受信できたという事なので、結構使い物になるかもしれない と思い、考え直したところです。
東海岸の局との交信を思い出してみると、今回ZL方向からのパスが開いていないので何とも言えませんが、SPでの入感は結構聞きやすいものでした。

高橋さんと交信した時は、局も少なくなっており、またノイズも少なく、 全体的にバンドも静かだったので、タイミングもよかったですね。

<以下略>

やはり、すばらしい設備だけでなく、運用のノウハウや受信機についてのセッティングなど濃縮されたご返事でした。VYTNX!

パワーの証明

また、このメーリングリストに今日こんな書き込みがありました。

JS1OYN 高橋さんより

JS1OYNです.

<途中内容が一部重複するため省略>

JJ1SLW Y.高橋さん(私高橋と区別するためYoshiさんのYを前につけます)、 寺尾さんの確証が得られた様ですね.
20mWでの太平洋横断おめでとうございます.

20mWというのは、私も確認していますので確かです.
実は2月のはじめ頃、Y.高橋氏が日本に出張してきたとき、会社の私達の実験 室で、スペアナを使ってパワーを確認しています.13dBm+−1dB位の精 度でしょう.Y.高橋氏自宅のパワーメーターではメーターが振れなかった様で す.言い忘れましたが、Y.高橋氏と私は同じ会社にいます.親戚関係はありま せん.共通点は、パワーにかかわらず、電波を遠くに飛ばすのが好きなことでし ょうHi.
そういえば、実験室でごそごそやっていたとき「おたく、おたく」なんてヤジが 飛んでましたな.

寺尾さん、良く受信できましたね.870の底力か!?寺尾さんの耳か!? アンテナはフルサイズの2エレでしたよね.
去年も寺尾さんの耳が良いことをどなたかがおっしゃっていましたが、今年も それを究極に近い証明法で証明したようですね.

実は、JS1OYN高橋さんが私を冬眠から覚めさせた張本人で、このコンテストMLを紹介してもらい、それからなんとなく無線の世界に引き戻されていったのです。高橋さんTNX!

とにかく、先方への届きかたの確認と、パワー測定の証明が出来たので満足です。事実は小説よりも奇なり、ですね。


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