IC7000 by JH4RHF (Last update 2009/7/23)


IC7000ほしいなあ
706MkII うっぱらってしまったからお手軽移動用の無線機がないんだよなあ。
とはいえヨーロッパの売値ではとても高くて買う気がしないから日本で買うのかなー買ってしまいました

ということでIC7000についての予備調査: 巷の情報から

* 付属のハンドマイクHM151ではマイクの出力不足。マイクエレメントを入れ替える改造が一般的。交換してくれる業者もある。→私のHM151の出力は十分でした。マイクゲイン50%(規定値)で100%出力を得ています(内臓メータによる) 最近のHM151では対策が採られていることもあるそうです(??)(2008/5/7)

* 消費電力(受信時でも)が大きいのは706譲りか? 筐体がかなり熱くなるのが話題。

* AF出力に8kHzのノイズが乗っているとの報告あり。新しい製品では修正されているらしいがいつごろからかな? →LOGICユニットのバージョンがB6250K以降の物は対処済みらしい. うちのはB6250Kだった、よかったー新しいの買って(2008/5/30)

* 例によって例のごとく送信改造、仕向地仕様など (2008/5/2 updated)

*仕向地によってTVの受信がPALかNTSCかが異なるらしい。そのあたりのキーとなる部品を交換すればPAL/NTSCの変更ができるらしい。とはいえ世界的に地上波TVはデジタルに移行しているところなのでIC7000でTVが見れてもあまりうれしくはないかも。

* 値段のこと (2007/7/17, 2008/5/2)
真剣に購入を考えているので日本の販売店に問い合わせしてみました。送料税込みで132,000円と!!
因みにドイツの大手販売店ではEUR1,565(これって今の為替レートだと25万円以上!!) アメリカの大手販売店ではUSD1,299(16万弱)為替レートを考えると日本国内での購入がかなりお買い得になります。特に日本向けが(恐らく)品物の回転が一番いいでしょうから(それともアメリカ向け??)最新のRevのものの可能性が高くなります。
結局日本に帰ったときに135,000円で買ってきました。因みにオーストリアでは1700EUR位するそうです。(今だと27万円??)

* 電源電圧に対する要求(特に送信時)がシビアで、電源が12Vだと50W位しか出ないらしい。100W出力には13.8Vが必要。ということで車に積むには12V→13.8Vの変換が必要(ダイオードの逆電圧で持ち上げる?) モービル機みたいなかっこして車で使えないってのも…

* アンテナチューナ端子の接続が706シリーズとは異なるそうです。ICOMのAH-4をつなぐのには問題ないそうですが、他社のアンテナチューナによってはIC706で動作するチューナもIC7000では動作しないことがあるそうです。1番端子が内部の温度センサーと接続されており、電圧が出ているらしいです。この影響で動作が正常でなかったり、場合によっては細部をショートさせて破損することがあるらしい。706の時に流行った、チューナー端子に接続して、本体のTUNEボタンを押すと一定時間10Wキャリアが送信される小物も動作しないばかりか内部破損の危険性があるらしい。気をつけないと。

* このページをご覧になった久保さん(JR3UIC)からIC-7000の使用感についてメールをいただきました。許可が下りたので内容を紹介します。また久保さんのサイトにも使用感がレポートされているそうです。

    - "まず、私はIC-7000の第1ロットを使用しています。特に不具合はありませんでしたが、近所に住むICOM勤務の方から「遠まわし」にサービスへ入れるように勧められたので、一度メーカーへ戻した事があります。" →これは恐らく8kHzビート他多少の"バグフィックス"のためでしょう。

    - "使用感
 マルチバンドで各バンドを「駆け抜ける」ような運用をしていると気になりませんが、モノバンドで「聞こえる局を全部釣り上げる」ような運用には向いていません。混信除去のツールをあれこれ使うとなると、階層メニューを掘り進む必要があり、操作ステップが多すぎるからです。"→操作性の悪さ、複雑さはサイズを考えると仕方がないですね。

    -"14MHz以上の運用
 SO2Rのような使い方の際には、ロータリーSWで切替えるタイプのバンドパスを併用しています。 隣でIC-756pro2+IC-PW1を稼動させると、バンドパス無しでは使い物になりません。" →これは意外でした。サイズが小さいせいでバンドパスフィルタの性能が十分ではないようですね。久保さんによるとIC-726 より悪いそうです。

    -"7MHz以下の運用
 自宅の短縮7MHzロータリーダイポール(20mH)をつなぐと、秋~春の時期はATT無しでは辛いです。 移動運用時の「地べたを這うダイポール」や、モービルホイップなど条件の悪いアンテナなら、そこそこ使えますが。"→設計思想によるものだと思いますが受信感度(アンプのゲイン)が高めに設定されているのでしょう。ATTなどで対応できるので問題とは思いますが、メニュー設定でIFアンプ等のゲインが変更できるといいですね。

    - "欧州で販売されているものには、電源コードにフィルターが入っているようですが、無くても何の影響もありません。"→これはEU(CEマーク)がノイズフィルタを要求しているからですね。

*MLでのレポートによると、ドライバーユニットのボードが燃えるトラブルがいくつか発生しているようです。恐らく原因は以下のとおり。
    - ドライバーユニットの消費電流が1A程度あるにもかかわらず、ドライバトランジスタが熱伝導コンパウンドで冷却対策することなく銅板に半田付けされている。
    - その銅板がねじ止めされているが、銅版がフラットでないため点接触している。そのため発熱する可能性がある。

* 説明書にも書いてありますが、内部ジャンパをショートしないとACC端子にバンド電圧が出てきません。これは昔のIC2KL,AT500などで使われていた電圧ですが、わざわざ内部で切っておく必要はないんじゃないかなあ。 とりあえずジャンパして、AT500でバンド切り替えが自動でできることを確認しました。
ポイントはここ。

上蓋を開けてファンの後ろにある基板の上(赤丸部分)。小さいランドなので半田を盛るだけで簡単にショートできます。

*付属のハンドマイク(HM151)についているコントロール機能は使えそうな気がします。機能の為のボタンが固定機と同様です。バンドスタッキングレジスタによる周波数モード変更などやフィルタ変更などが簡単にできます。ハンドマイクを使う予定がなくても必需品のように思います。通常マイクとして使う予定がないのでマイク機能だけ簡単に殺す方法を思案中。

*最近のIcomの機械はシリアル番号が仕向+連番なのですが、購入した機械の番号が01027**でした。最初の01は日本向け、ってことは027**が連番ってことになりますが… 昔仕向がシリアルに入ってなかったときには1000番からの連番でしたが、この連番さすがに1000からってことはないですよね。内容物の日付からも昨年後半に製造されたものだというのは確認できました。それにしても2005年発売以来日本では3000台 弱しか売れてないのでしょうか? 売れ筋だと思っていたのになあ。アメリカでは昨年5月で5000-6000あたりのシリアル番号だとレポートされています。

*海外運用ではヘッドセットを使いたいので、Heil Pro Set (HM-5)をつないでみました。途中には706MkII 用に作ったマイクアンプをはさんで。このアンプ、予定よりちょっとゲインが低かったらしく、706MkII ではマイクゲインを10(いっぱいいっぱい)まであげないとフルパワーでなかったのですが、7000ではHM151と同様、初期設定のマイクゲイン50%でALCゾーンいっぱいまで振るくらいのゲインがありました。7000では706よりもマイクアンプのゲインが高く設定されているようです。軽くコンプレッサをいれて適切に調整すると、コンプレッサのレベルを2(ほぼかからず)、マイクゲインを15%となりました。706にくらべて余裕のある設定なのがうれしいところ。コンプレッサのレベル設定の仕方がマニュアル見ないと分かりませんでした。マニュアルはどこへ行くにも必携になりそうです。オンラインでダウンロードできるので、ダウンロードして縮小印刷して持ち歩きようを準備しておくべきでしょう。

* 2008年9月のUN7での運用でようやくIC7000を使う機会を得ました。CONDX悪いうえ、アンテナもたいしたことないのでCWのみ。使ってみた感じだと結構いけてますね。IC706みたいに"どうせ小型機だからしょうがない"と思わせるところはありませんでした。CWの切れも十分。液晶が角度によって特定の色が見えにくいということはありましたが、周波数等は白で表示しておけば見えなくはありません。RITのリセットは706と同様相変わらずですが、まあこのくらいは我慢します。そのほか、ボタンの数の割りに機能が多くて使い方がなかなか分からなかったりしましたが、ごそごそやっていると何とかなるもんです。ハンドマイクのコントローラは使いやすいです。マイクとして使わなくても持っていく価値があります。騒がれているほど熱の問題もありませんでした。

* チューナ端子につないで前面のTUNERボタンを押すとモードによらず一定時間キャリアを出す小物について別の場所に書きました。706では自分で作って使っていたのですが、IC7000では内部結線が変更になって706に使っていたものはそのまま使えないとの情報で実現しないままでした。アメリカを中心に市販品はいろいろとあるのですが値段を考えると購入する気にはなりませんでした。
ところが某所で安価なものを発見、ebayに出品の形で売っていたので購入しました。即決だと8ドルなのですが、最低金額7ドルで入札してそのまま落札。送料込みで7ドルならとてもお買い得です。アメリカからの送料だけで1.44ドルも切手が貼ってあって部品代考えたら儲けはなるのかなと心配になりました。変に部品買うよりも安いです。部品買う手間、回路探って考える手間を考えたら安い。で、届いたのはこんな感じ。

MorexのコネクタにRCが半田付けしてある臭いです。きちんとカバーされていますが、Mコネのメスにつけてある保護のカバーみたいな感じ。早速取り付けてみます。

小型なので常時つけたままでも気にならなそうです。
試してみましたが、きちんと動作します。8-10秒程度キャリアが出るようです。
この方、ebayでのみ販売しているようです。(Webとかないみたい)ebayの評価の数からすると既に2000個近く売り上げているようです。(でも儲けは少なそうだなあ)
入札して締め切りまで待って(即決ならその場で)paypal持っていたらその場で手数料なしで払って、在庫はあるようで払ったら翌日には発送。アメリカから普通郵便で来るのでその分は時間が掛かりますが、1週間程度で届くでしょう。
興味のある方はebayでwd4awoで検索してください。常時1-2個は出品しているようです。
移動用にICOMの機械を使っている方で手動のアンテナチューナを使っている人に必携だと思います。コストパフォーマンスよすぎ。(2009/7/15)

* 上にもちょっと書きましたが、ハンドマイク(HM151)はコントローラとしての機能充実で、マイクとして使わなくてもつないでいたいものです。とはいえマイクが"生きて"いるとヘッドセットなどの本来の"マイク"をつなぐときに厄介です。というわけでHM151のマイクだけを殺すことを考えました。いろいろ見てみたのですが、結果的にはマイクライン(5番6番)だけを殺してやればいいことが分かりました。(あとの信号は使われている)
さてどうやって殺すかですがあとあとHM151をマイクとして使う可能性を残しておくと、ケーブルを新たに用意してそこに細工するのがよさそうです。幸いケーブルはRJ45のついたものですから既成のCat5のケーブルを買ってきて細工するのが一番安上がりそうです。探してみると一番短いのが50cmでしたのでそれをつかうことにしました。殺すピンをコネクタのところで折ろうかと試みましたがどうも簡単に折れるようなつくりではないらしく、苦肉の策として瞬間接着剤でコートして絶縁することにしました。

接着剤も透明なので見えにくいですが左から3,4番目のピンが接着剤でふさがれているのが分かるでしょうか。

ついでにケーブルが上から出てくるようにちょっと細工してコントローラとして使いやすいように細工しました。

マイクのフックのところにモールでケーブルを縛ってあります。(2009/7/23)