4U1UN (2001年2月24,26日)

出張の帰りの4U1UN運用, 今回で2回目です.前回でだいたい様子が分かったので今回は都合3泊, 機材は今回も出張荷物の関係でヘッドセットとパソコンのみです.直前に Station ManagerのMohamedと連絡が取れ,NY入りする土曜日の午後に4U1UNで待ち合わせ,その後の予定はその日に決めることにしました.

24日午後1時(18z)に現地で落ち合い早速シャックへ. Minipropの予想によるとJAには21z頃から17m,15mで開けそうです. とりあえず20mSSBで始めたもののあまり呼ばれず, 17mSSBに移ったところWに混じってEUからも結構呼ばれます.

20z頃(実は当日は21z頃と思っていた)そろそろJAが入るかと思い15mにQSYしたものの殆ど何も聞こえません. 呼んできたWに聞くと,まだ時間が早いので10mの方がいいだろうとのこと, QSYしてみますが呼ばれるのはWばかりCWに移っても様子は変わらず, 焦りながら17m CWにQSY,WとQSOしているとJAがぱらぱらと入ってきて漸くJAとQSO出来始めました. 17mで強くなって来たら15mにQSYしようと思っていたらいつまでたっても強くなりません. しつこく呼んでくるWを押さえつけてSの振らないJAを辛抱強く拾い続けます.それでもそこそこのレートでQSO出来る.予想と異なり開け方がおそい(というのは1時間間違えていたから) 結局JAが弱くなり始めた0030z頃(現地7時半) ただひたすらそばでみているだけのMohamedにも申し訳なくなりQRT.JAのパイルはあまりとぎれることなくトータル200QSO. 後でe-mailにより17mより15m 10mの方がよく開けていた事を知りました.コンディションの読み間違え.

 

土曜の夜の帰り道で日曜日は勘弁してくれということになり,その代わり月曜日に午前中から1日運用させてくれることになりました.26日10時半(1530z)シャック到着,20mで始めてみますがやはりぽつぽつしか呼ばれません.CWに移っても変わらず. 12mへのQSY依頼があったのでそのまま1630z QSYすると予想外にEUによく開けておりそれから大パイル. 12mで約250QSOの後コンディションが下がってきたので15mへ. こちらもよく開けておりEU中心に約300. EUで夜中になってきてコンディションも下がってきて15mと17mをいったり来たりしながら結局JAが入り始める直前までEUがそこそこのレートで出来ました. 21z頃17mでJAとQSO, 昨日よりは信号が弱いので2130z早々に15mにQSY.すぐにJAから呼ばれましたが信号は殆どノイズレベルでしかも北極回りのフラッタを伴うまるで160mのような信号.S9のW,S5のSAが呼んでくる中,かき分けるようにノイズレベルのJAを探してQSO. 結局JAがSメータを振らせることなくリターンの帰りの悪くなってきた2330z頃QRT. 15mCWのJAは全部で100QSO.

 

 

今回2日間の運用の内訳は以下の通りです.JAとのコンディションはなかなか厳しく,SSBでの運用が考えられないくらいで, カリブ同様JAが遠いことを実感しました.アンテナがせめて3-4eleでもあればずいぶんと違うのでしょうが. その分月曜日にはEUのオープンが楽しめました. EUは12mでもS9で入ってきており快適に運用を楽しめました.

SSB/CW

NA

SA

EU

AS (JA)

20m

26/5

 

1/1

 

17m

66/119

3/10

76/68

0/194

15m

2/136

0/18

0/223

0/104

12m

1/35

 

1/212

 

 

10m

18/47

3/8

6/4

Total

1381 QSO

 

今回も設備は前回と同じくTS950SDX+TL922 アンテナはマルチバンドフォールデッドDP(T2FDらしい?)を使用しました. アンテナはその他にビーコン用のR5があります. 前回来たときに既にあったビームは相変わらず箱に入っていました.暖かくなったらあげようかなあといっていました.MohamedはWやEUとQSOするのにはビームの必要性を感じていないようで,"あげた方がいいかな?"と訊かれたので"JAとやるには必要"と答えておきました.その他予備にTS940+TL922もあり2局同時運用できるように整備する予定のようです. また6mや衛星,VUの整備も考えているようでした.

前回と比べるとコンピュータを使ったデジタルモードを運用するソフト(CW,RTTY,PSK31,SSTV)が新たに導入されており, Mohamedが時折運用を始めたようです.

Station ManagerのMohamed (KA2RTD)は国連で通訳の仕事をしています. 4U1UNのメンバーは数人いますがアクティブなのは彼一人,設備のメンテナンスからゲスト運用の受け入れまで全部一人でやっています.彼は元々技術志向でパイルアップは好きではありません. 仕事は忙しいようですが時折4U1UNを運用しています.その際もCQをだしている局を読んでラグチュウするのが好きなようです. また平均すると1-2月に1回くらいゲストを受け入れているようでした. 今回もNY滞在中ずっと運用出来るようにお願いしようかとも思ったのですが,彼のことも考えJAで日曜朝にあたる土曜とわざわざ自宅から1時間かけて来る必要のない月曜日に運用させてもらいました. 後から聞いたら土曜日は子供の誕生日パーティーを放りだして来てくれたそうで後から恐縮しました. 彼一人が労力も財政面もすべて負担して運用されているのでなかなかDXCCの上での需要を満たすほどの運用は出来ませんが,彼自身UN内部の力だけで4U1UNを運用できるようになったことを誇りにしており無線が非常に好きなので徐々にアクティビティは上がってくると思います. ゲスト運用も土日べったり,夜間の運用となるとちょっと頼みにくいですが, 現地時間での昼間の運用であれば可能な限り時間を割いて対応してくれます.

前回同様 QSLは以下のアドレスにダイレクト(SASE)でお願いします.

4U1UN P.O.Box 3873 New York 10163 NY USA

まだまだ需要は高いようですので,次回が何時になるか分かりませんが,また運用できるようにしたいと思います.

最近のQSLカード. 以前と少しデザインが変わったのが分かるでしょうか.