4.5 Monteville village
Under Water Worldを出て、Monteville villageに向かった。ここはUnder Water WorldのあるMooloolabaから西に30kmくらい行った山の中というよりも、緩やかな山の頂きの道路沿いに、ヨーロッパを思わせるような建物が並んでいるだけのところだが、ちょっとオーストラリア離れしていておもしろい。
パンフレットによると、この地に初めて入ったのは1887年で、それ以来歴史的な建物を保存するよう努めているようだ。 車はSunshine coast highwayを西に向かい、Bruce
highwayにぶつかるのでKlausの家の方向へ走る。来るときに間違って走ってしまった、Big Pineappleの前を通りすぎていく。途中右に曲がり山の中へ入っていく。道は一車線だが、路肩が十分取ってあり、走りやすい。山道ということもあって、左右に曲がりくねった道だが、道幅が広いから、制限速度も60km/hとか70km/hとか表示してある。日本の山道では考えられない速度だが、普通に走れる速度だ。
途中、路肩の案内を見ると、近くにダムがあるようだ。走りながら、ちらちらと左下のほうに湖のようなものも見える。時間もあるし、ちょっと寄ってみることにした。道を左に曲がり、だんだん下へ降りていく。するとものすごい下り坂だ。まっすぐな下り坂だけど、オートマチックの2ndにギアを落としてもエンジンブレーキが効かない。これがスキー場なら結構いいゲレンデだろうなんて、ふと思った。どれくらい下ったろうか、やっと下まで着くとそこに湖があった。湖沿いには、ちょっとしたピクニックがでいるよう、テーブルが設置してあった。でも、なんだかうら寂れたところだ。というより、自然がいっぱいなところといったほうがいいだろう。日本だと、ちょっとした所はすぐに観光地化され、土産物屋があるが、ここには何も無い。
何も無いことが分かったし、ピクニックで遊びに来る目的なら、十分楽しめるところだが、ちょっと寄り道しただけなので、すぐにもと来た道に戻った。さあ、もう少し走ればMontville Villageだ。
午後1時45分、Montville Villageまではすぐだった。一応来る前にパンフレットで、町並みは見ておいたので、車でゆっくり通り過ぎて、途中で戻り、村の入り口の駐車場に停めた。
前にも書いたとおり、結構古い建物が残っていたりして、面白そうなところだ。昼飯を食べてないことに気づき、車を止めた近くの、レストランというよりも、コテージ風土産物屋のベランダで食事を取ることにした。一応、レストランのようにメニューが出ていたからだ。僕らの座ったテーブルは土産物屋の入り口に近く、結構な人の出入りがある。時間も時間なので、軽くサンドイッチと、パンプキンスープを食べた。もちろん一人づつというのではなく、適当に家族で分けたのである。
ベランダの前にもテーブルが並べてあり、そこはさながら庭園の中のレストランといった感じだ。 食事のあと、町をぶらぶら歩く。町といっても、一本道のそれも片側に店が並んでいるだけだから、そんなにたいしたことない。でも、おもしろい店屋があって、日本でいうと風鈴なんだけどオーストラリアでなんていうか知らないが、金物でできた風鈴ばかり置いてある店や、ハーブの薬草なんかを置いてある店があった。アンティークのようで、アンティークでない、ちょっと変わったところだ。
ソフトクリームをしゃぶりながら、いろんな店を覗いて、帰りがけ一番駐車場に近い時計屋に入った。ここはなかなか圧巻だ。一般的な時計ではなく、はと時計とか、高さ1m以上もある置き時計(いわゆるGrandfather
Clock)などが所狭しと置いてあったり、かけてある。また片隅では世界中の貨幣が陳列してあり、ちゃんと日本の夏目漱石も置いてあった。 結局ぐるーっと回ってぶらぶらしただけで、何も買わずに帰ることにした。ここはどちらかというと、ある程度趣味にしている人が、足繁く通って、今日は何かめぼしいものはないかと、来るような町のように感じた。子供やオカミサンはそれなりに楽しかったようで、決してつまらないところではないことを最後に付け加えておく。
さあて、これからKlausの家に帰るぞ。帰りのコースは、今来た道を引き返すのではなく、北に向かって、Flexton、Numborの町を通って帰ることにした。
Flextonに向かう途中、看板に滝が在る旨書いてある。Klausのくれたガイドブックを見ると、確かに載っていた。またまた寄り道することにした。駐車場に車を止めて、どうも、しばらく歩かないと行けないようだ。どこの国でも、滝はちょっと奥まったところに在るから当然か。5分くらい歩くと、滝というにはちょっとおこがましい、高さ2mくらいの滝が在った。どうもここではないようだ。奥から歩いてきた夫婦連れに聞いてみると、どうもまだ15分〜20分くらい歩かないと、目的の滝には行けないようだ。すでに森の中は薄暗く、距離も有りそうなので行くのはあきらめた。
Klausの家にたどり着いたのは5時前であったが、彼はすでに仕事を終えていた。いつもの仕事時間は午前7時半から午後4時半までとのこと。これがデイライトセービング(サマータイム)の時期になると1時間繰り上げになる。自宅で一人で仕事していると、時間にルーズになるかそれとも時間のやりくりが上手になるかのどちらかだろうが、彼の場合は後者だ。いくら僕らが泊まっていようと、仕事は仕事、ちゃんとやっているのだ。その方が泊めてもらっている身としては気が楽で良い。
その代わり、仕事が終われば、目一杯僕らに付き合ってくれる。今夜は、シーフードのオードブルを食べた後、今朝朝食を食べたビーチの横にあるライフセービングクラブ(海難救助隊のような物)で食事するという。
シーフードのオードブルは、Carmenが用意してくれた。町から少し南へ下がったところにある、Kawanaというところのスーパーまでいって、えびやかに、ロブスター、それにクイーンズランドバグとか言う、カブトガニに似たかにを買ってきてくれた。マグロの刺し身も買おうとしたが、今日は入荷が無かったとのこと。いろいろ僕らのもてなしのために、ありがたい。振り返って、我が家はどうだろうか。僕の友達や取引き先の人を呼んだときもちゃんともてなしてくれるオカミサンにはいつも感謝しています。
さて、オードブルだが、これがなかなかおいしい。海の物というのは、洋の東西を問わないようだ。ただゆでてあるだけだったが、子供たちもいっぱい食べた。 7時半にクラブのレストランを予約してあるというので、オードブルで結構腹が膨れたが、出かけることにした。Klausの車に6人乗りだ。本当は5人乗りだけど、GMホールデンのCalaisという車は、エンジンが5リッターもあり、ボディーもゆったりしているので、後ろに女子供4人乗っても大丈夫だ。実はこのGMホールデンに勤め先の製品を納めているのであった。
ライフセービングクラブのレストランは、なんだかスキー場にあるレストランのように、トレイに注文した食事を自分で運んで食べる形式だ。店内のあちらこちらに電光掲示板があり、自分の注文した食事の番号が表示されたら取りに行く。
子供たちはチキンナゲットにポテト、僕らはステーキを頼んだ。(いつも子供メニューはこんなものしかない) 食事のほうはまあまあだったが、ここの雰囲気は面白い。片隅ではPokiesといってスロットマシンが置いてあり、これで遊べる。合法的なギャンブルだ。子供たちのためのプレイングルームもある。子供たち二人で結構遊んだらしい。外を見れば、ビーチは目の前なので、夜で暗くてよく見えないが海がそこまで迫っている。
こうしてKlausの家で世話になった二日目も終わり、オーストラリア第5日目も終わった。明日はNoosaへ行くぞ。