3.5 シーフードレストラン
今夜の食事は、シーフードだ。実は昨日シーフードレストランを予約しておいたのだ。これにはちょっとしたエピソードがある。
もともとオカミサンがシーフードを食べたいといっていたので、どこかいいところはないかと探していたのだが、Carmenがブリスベン空港でくれた、Point
out(日本語版)というGold coastの無料のガイドブックを探していて、それの広告に地球の歩き方にも紹介されていたGrumpy's grillというシーフードレストランを見つけたのだ。
そこには予約は日本語フリーダイアルでできると書いてあったので、これは便利そうだと目をつけておいたのだ。ところが同じページの他のレストランの予約もまったく同じ番号のフリーダイアルなので、なんだかおかしいなあ、と思いながらも、もう一冊フロント横の、パンフレットがたくさん置いてあったところから持ってきた英語版のPoint
outを見ていたら、おなじGrumpy'sの広告が出ているじゃないか。しかもそれには、広告持参者はAUD$20.-ディスカウントしてくれて、さらに白ワイン一本プレゼントとなっている。
こうなりゃ迷うことはない。すぐさま英語のほうの電話を回して予約を入れたのだった。
Grumpy'sの場所はシーワールドへ行く途中にあるフィッシャーマンズワーフのすぐとなりだ。アパートから10分ほど車で行ったところにあった。時間があったので、となりのフィッシャーマンズワーフをぶらぶらする。フィッシャーマンズワーフとは言うものの、漁師がいるわけではなく、ちょっとしたショッピングモールといった感じだ。魚介類の店が一軒だけあって中を見たが、日本の魚屋ほど種類はなかった。だって、マグロが置いてないんだもんね。
ここの奥の、岸から20mくらいのところで、バンジージャンプをやっていた。飛び降りる人をクレーンで吊り上げて、海へ向かって飛び込もうというわけだ。見ていると勢いよく飛び込む人、下を見てビビッたのか、なかなか飛び込まずに、結局辞めてしまう人がいて、面白かった。
Grumpy's に入る前に夕日を写す。すごくきれいだった。 |
午後6時、予約時間ちょうどにGrumpy'sのレストランに入った。1階はバーになっていて、僕らが入ったのは2階のレストランだ。窓際の席で、外にはヨットが係留されているのがよく見える。眺めはなかなかよい。
ウェイターがメニューを持ってきてくれたが、ありがたいことに日本語のメニューだ。という事は、結構日本人が来るんだろうなあ。と、思っていると、来る来る。結構たくさん来た。一目で新婚さんと分かる二人連れや、10人くらいのグループなど、レストラン内のテーブルの1/3くらいは日本人だ。これなら、日本語メニューがあってもおかしくない。
で、僕らはというと、子供たちは前菜に刺し身の盛り合わせ、これには箸が付いてきて、紛れもなく刺し身だ。僕らはオイスターを注文。やはりオーストラリアに行ったらオイスター(生がき)を食べなくっちゃね。そしてもちろんワインも注文した。実をいうと、せっかく例の広告を持参してきたのに、ワインを注文してから出したので、最初の一杯は実費になってしまった。広告をウェイターに見せると、ボトルで白ワインを持ってきてくれて、テーブル脇にクーラーに入れて置いてくれた。これって、結構優越感がある。
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大きなシーフードプラッターを4人で食べる。 テーブルの反対側が見えないくらい高い。実は上げ底。 |
さてメイン料理は、4人でつっつけるように、大盛りのシーフードプラッターを注文した。これは大きな皿に、えびやロブスター、かにに貝類と、フルーツがてんこ盛りになった物だ。まあ、日本と違って、刺し身はなかったが。もともと魚を生で食べる習慣は、(オイスターを除いて)無いようなのでしかたない。
話しは前後するが、食事を注文した後に、若い兄ちゃんがカメラを持って、テーブルを回ってきた。どうやら、記念写真を撮って、帰り際に売りつけようということらしい。写真撮るときには、買う買わないは自由だから、写真ができてから見るだけ見て、とのこと。
で、結局は一枚買ってしまった。一枚AUD$10.-なり。他にも同じ写真だけど、二人づつ写っているのも売りつけられたけど、これはやめた。もとは同じ写真だからだ。
結局みんな腹一杯食べて、ウェイターにお勘定を頼んだ。支払いはいつものとおりでクレジットカードだ。カードを渡してしばらく待っていると、伝票を持ってきた。ちゃんとAUD$20.-ディスカウントしてあるが、トータル金額の欄が書いていない。いつも出張でKlausと一緒に食事したときに、ある程度のチップを乗せてトータル金額を書き込んでいるを見たことがあるので、まあ、ディスカウントしてくれたし、食事もうまかったので、+AUD$10.-してトータル金額を書きこんだ。締めてAUD$149.-、アパート一泊分より高かったが、それに見合うだけのことはあったと思う。
ここでちょっと断わっておくが、オーストラリアは基本的にはチップは不要だ。タクシーやホテル、レストランでも。ただ、カード支払ったときなど、いくらかは乗せているようだ。旅行中、結局ここ以外での食事の支払いにはすべて食べた分しか払わなかったし、それが当たり前である。
午後8時、レストランを出る。今晩はオーストラリアに来て初めてまともな食事をとることができた。部屋で家族と食べるのも気楽でいいけど、せっかく来たんだからたまにはレストランで食べるのもいいものだ。
オーストラリア第3日目も終わった。今日はメインになるイベントは無かったけど、贅沢な時を過ごせたと思う。お金を使って楽しむ贅沢もあるけど、お金を使わない贅沢もある。どうも日本人は(自分も含めて)この後者の贅沢が苦手のようで、何にもしないで、ただ時間が過ぎていくなんてことは、せっかくオーストラリアまで来たのにもったいないと思うのは僕だけじゃないだろう。実は今日の一日は、オカミサンが提案したものだった。