3.3 ムービーワールド

 8月8日、オーストラリア第2日目。午前7時起床。今日はGold coastにあるテーマパークの一つ、ムービーワールドに行くぞ。
  僕らの部屋の前に広がる海から、朝日が昇る。なんともすばらしい光景だ。日の光が真横から入ってくるようでまぶしい。このすばらしい光景をキャノンEOS55で写真に撮ろうと挑戦。もろに逆光になるので、-2EV(露出を絞る)くらいで撮影。後日できあがった写真を見るとなんだか夕日を撮ったみたいで、大失敗。
  オカミサンが朝食を用意している間に、子供たちと海岸まで出た。アパートの目の前、歩いても1分とかからないところにGold coastの海岸がある。朝早くから(7時だと早くないか)みんな海岸に出ている。子供たちのように波と戯れている人、ジョギングする人、歩いている人などさまざまだ。もちろん沖のほうでは若者がサーフィンしている。
  気温はどうだろう、20°C以上はあるようだ。僕は半袖シャツで、別に寒くはない。子供は靴を脱いではだしで海に漬かって遊んでいる。
  コンタックスのコンパクトカメラTVSとEOS55を持ってきたので、海岸の風景と子供たちを撮った。カメラ初心者の僕は、どうも露出補正の感がつかめない。空の青さに露出が合うようにと、TVSで-1EVくらいで海岸の写真を撮ったら、全体に暗くなってしまった。そんな小細工しなくても、このカメラはちゃんと撮ってくれるんですね。
  カメラの話しはいろいろあるので、別の項でまとめてみたい。

  さて、食事の支度ができた頃合いを見計らって、部屋に戻った。時間は8時40分。メニューは目玉焼きにソーセージ、サラダにガーリックパンだ。これらは昨日のスーパーで仕入れた物だ。

 午前10時アパートを出発。これからムービーワールドへ向かう。ムービーワールドの場所は、昨日Gold coastに来る前に、フリーウェイからチェックしておいたから、大体分かる。午前10時半、ムービーワールドの駐車場に到着。30分で着いてしまった。
 ムービーワールドについて少し書いておこう。ここはハリウッドを代表する映画会社、ワーナーブラザースの数々のヒット映画をフューチャーしたテーマパークで、ここの目玉は、バットマンにポリスアカデミー、それにアニメのバグスバーニーだ。他にもリーサルウェポン、グレムリン、スーパーマンなど、ヒット映画を基にした建物やアトラクションなどがある。
 ここに行こうと決めたのは、自分たちの新婚旅行で行ったアメリカのユニバーサルスタジオと比べてみたかったからだ。
 入り口で家族4人分AUD$126.-を払って入場する。もちろんクレジットカードで支払う。手持ちの現金は、AUD$50.-を切っているからだ。
 園内に入ると目の前に噴水があり、左手にはバットマンのアトラクション、正面に映画スタジオを見学するスタジオツァー乗り場、右手には、メインストリートが広がっている。思ったとおり、日本人の団体客が大勢いた。中には高校生のような団体もいて、夏休みだからか、それとも修学旅行なのか、自分の高校時代では考えられないような境遇で、うらやましい限りである。
 入り口でもらった日本語のロケーションガイドを見ながら、メインストリートを奥のほうへ歩いていった。すると、ポリスアカデミーで有名な連中が、車を連ねて通りを来るではないか。あのおっとりとした校長もゴルフカートに乗ってくる。ポリスアカデミーのショーが11時から始まるので、その客寄せのようだ。
 次に来たのがバットマンに出てくるキャットウーマン。鞭を打ちながら歩いてくる。すばらしいプロポーションで、思わず写真を撮る。
 さらに奥へ歩いていくと、いるわいるわ。スーパーマンにスーパーガール。バットマンに出ていて、役は知らないが、アーノルドシュワルツネッガーのそっくりさん。それに7年目の浮気に出ていたマリリンモンローのそっくりさん。このマリリンモンローの写真が一番きれいに撮れていた。
  時計を見ると11時に近い。ポリスアカデミーのショーの会場へ入っていく。このショーは当然ながら英語のショーだが、地球の歩き方にも載っていたお勧めのショーだ。
 場内はすでにいっぱいで、入り口近くの空いていた席に座る。が、どうもこの席は柱が邪魔してよく見えない。だから空いていたんだ。でもしょうがない、ぎりぎりに入ったんだから。
 ショーはまず観客の中から参加者を募る。その役をやっているのが、マホーニーたちをいじめていた教官だ。観客との間でやり取りをしているのだが、言葉が良く分からず、周囲の笑い声に付いていけない。自分の英語は、1対1で会話するのはある程度できるが、英語を母国語としている人が、普通にしゃべっていることを聞き取るのなかなかできない。
 4人ほどの観客が選ばれてショーの始まりだ。話しは銀行強盗をしたドロボーがポリスアカデミーに紛れ込んでのドタバタだ。狭い場所でのカーアクションはなかなかすばらしい。
 先ほど選ばれた観客の一人が、建物の屋上にいる。そして下から強盗にピストルで撃たれて倒れる役のようだが、倒れたときになんと下に落ちてしまった。落ちたときに、商店の店先にある日よけのひさしの上ではずんだので、たいしたこと無かったようだが、慌ててその客の連れ合いの女の子が観客席から飛び出して行った。おいおい、客に対してなんて手荒な事するんだよ、と思ったが、そしたらその二人は一応肩を抱いているようだが、建物の奥のほうへ消えてしまった。その間、観客はそちらのほうに目が行っていたが、とんだハプニングのはずなのに、係員が飛んでくる様子も無いし、あれえ?これもショーの一部かな?と、後から分かった次第だ。
 その時は、とにかく選ばれた観客が屋上から落ちたのだから、みんなびっくりしたが、その後席へ戻ってくる様子もないしで、いっぱい食わされた、という気持ちと、なかなか見せてくれるじゃないかという気持ちが半々だった。
 その後もショーは、アクションあり、お笑いあり、おまけにヘリコプターの炎上シーンもありで、ショー自体は十分堪能できた。
 ショーの後は、入り口でもらったロケーションガイドを見ながらアトラクションを回った。ワーナーブラザースクラシックスと偉大なグレムリンの冒険では、かなり古い映画のNG場面を見せてくれた。
 他にも古いウェスタンの町並みを再現したところや、子供向けのアニメのアトラクションを見た。
 2時15分、スタジオツアーのトラムカーに乗る。この時間のツアーは日本語の解説付きだ。だから参加者はほとんど全員日本人である。このスタジオツアーは、ムービーワールドの左手に広がるワーナーブラザースの撮影スタジオ内を見学する物だ。解説してくれるのは日本語のしゃべれるオーストラリア人のお兄ちゃんで、ツアー参加者を飽きさせないように、いろいろ冗談も言いながらの解説だ。
 ツアーはいろんなスタジオをめぐりながら、ここでは○○の映画を撮影したとか、こちらでは○○をと解説してくれるのだが、それがなんだか工場見学のようであまりぱっとしない。どうしてもアメリカのユニバーサルスタジオと比べてしまうが、ショーとしての見せ方は、ユニバーサルスタジオのほうに軍配が上がる。
 4時、おおかた園内を一回りして入り口近くの土産物屋に入る。上の子供はバグスバーニーの人形、下の子供は、同じくぬいぐるみを買う。ディズニーランドのミッキーマウスのぬいぐるみのような目玉が無いだけ、どれにしようかと迷ったようだ。
 4時半、ムービーワールドを出る。全体的な感想をいえば、まあまあ、といったところか。 さあ、これからアパートへ戻るぞ。
 途中、昨日も行ったショッピングセンターAustralian Fairに寄って、食器洗い機の洗剤を買う。部屋には一回分の洗剤しか付いていなかったからだ。ショッピングセンターからアパートまでは10分とかからないが、下の子供が寝てしまった。よほど疲れたのだろう。
 下の子供は思ったほど体力が無いので、今夜は外へ食事に行くことをやめ、上の子供と二人で、中華料理のtake awayを買いに行くことにした。
 昨日Cavil Ave.を歩いたときに見つけたところで、メニューが店の前に写真で貼ってあり、わかりやすい。チャーハン、ワンタンヌードル、牛肉炒めを買って、部屋で食べた。これが結構うまくて家族には好評だった。やはり中華料理は、世界中どこへ行っても同じ味で、当たり外れがない。
 こうしてオーストラリア第2日目は終わった。

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