JA9AVA MVアンテナの製作
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 JA9AVA 熊野氏のご協力のもとに話題のMVアンテナを紹介します。このページの著作権は熊野氏にあります。

最近のCONDX不良も有って、何か面白い事がないだろうかと模索中にCQ誌2004年12月号の記事に目が止まりました。85ページからの記事で、JA1SCW日下氏の記事でした。本来は、ローバンド用(160m)の物を検討したのですが、共振コイルを300回以上も巻かなければならない事を考えると気が遠くなります。hi  そこで、周りに有る部品で出来ないかと考え、最終的に28MHz帯にしました。まあ、21MHzでも24MHzでも良かったのですが、共振コイルを考えると28MHz帯が妥当でした。(写真をクリックすることで拡大して見られます。)

使用部品
 共振コイルはFT-101シリーズから外した終段コイル。
 ラジエータは、使わなくなった2m用の1/4ホイップ。(ラジエータの3本の内、左がCW用で真ん中と右がSSB用)
 RFチョークは、コモンモードフィルター。
 カウンターポイズはCQ誌のデータそのままで、2.1m。

とにかく不精そのものですので、作った物は有りません。強いて言えば、ラジエータの長さの調整が面倒で有った事くらいでしょう。2mmのステンレスですから、切るのが大変でした。まず、終段コイルはそのまま利用し、途中のタップのリード線は全て外し、タイトボビンの片方にM型コネクターのメスを接着剤で固定し、水が入らない様にする。そしてコイルと半田付けをし、もう片方をカウンターポイズに半田付けをする。最後にRFチョークの接続でおしまい。

 調整ですが、本来ならSWRアナライザーで直ぐに出来るはずで有ったが、ローカル局に貸し出し中。仕方が無いので、送信機のSWRメーターでカット&トライになった。CQ誌の記事を基に、エクセルで計算表を作り数値をひねり出す。ついでに、コイルのインダクターを算出する計算式も盛り込んだ。こうすると、一々電卓を叩かなくても済む。

 さて、実際に調整を始めると、問題が生じた。カウンターポイズと周りの金属との影響が大きく、共振周波数のズレが大きい。色々思案をしたが、固定で使用する事を決め、アンテナを移動しない前提でラジエータの調整を始めた。2mmのステンレス棒を切る作業は面倒だったが、意外と簡単に目的周波数を見つける事が出来た。但し、1本のラジエータでCW/SSBの両方をカバーする事は不可能で、2本作る事とした。最終的には3本作った。SWR2.0の範囲は400KHz以上有り、以外とワイドで有る。共振コイルをむき出しのままでは、雨天時には全体の特性が狂う事が考えられます。私の場合は最初からコイル全体に絶縁テープを巻いておきましたので、雨天時の大きな変化は見られませんでした。

 以上が一部始終ですが、CW用SWR1.0の周波数28MHz。SSB用28.5MHzとのラジエータのサイズの差は2cmしか有りません。こう言ったところから、使用環境によって随分とデータの変化が有りますので、その環境に応じた調整が必要となるでしょう。また、CQ誌の記事は参考程度にし、個々の設置場所に応じた調整をして下さい。

 現在までの交信は、SSBでは5Z4DZとVI5PNだけで、CWはKG6DX・ZC4LI・UU7J・VR2BG・VI5PNで、数多くは有りませんが、CONDXを考えると十分かな? と思っております。
シャックに転がっていた物ばかりの流用にしては十分楽しめたと思います。


                               JA9AVA 熊野 俊明