筆訳試験の文 ba3tt 20030111

以下は、15年まえ試験された文なのに、いままでもまだあまりよく分かりません。
中国科学院高能物理研究所外語培訓センター、日本バベル株式会社 元催
「中日翻訳奨励賞」課題文 甲組 科学技術文章
FORTRANの簡単なプログラム
世はまさにOA時代といわれ、我々はコンピューターに囲まれた生活をしている。
しかし、それはコンピューターによって与えられた受け身の生活であって、コンピューターをコントロールしているわけではない。だから、多くの人々は、コンピューターの正体、コントロールの仕方に対して、恐れとともに好奇心を持っていることと思う。その気持ちを満たすにはどうすればよいだろうか。それは、自分で働かしてみるに限る。いったん働かせば、後は自身につながる。
コンピューターを働かすのに必要で、利用者が必ず知っていなければならないことは、プログラミングの技術である。これから始まるシリーズは、コンピューターの利用と言えば、プログラミングを必要としない電卓かワープロにしか縁のなかった方々のために、プログラミング言語FORTRANを介して、コンピューター(大型も、パソコン)を知るための道づけをしようという物である。 FOTRANはJISに登録されているが、それには基本水準と上位水準の2種類がある。主に、前者はパソコン向き、後者は大型コンピューター向きである。
パソコンは普及している現在、いろいろなパソコン用FORTRANが出回っているが、その中でも比較的に広く用いれていると考えられるNECのPC−FORTRANを柱として基本水準の説明をしていく。ただし、情報処理技術者試験の受験希望者や、大型コンピューター利用者の便をはかって、上位水準にも触れていく。
そして、プログラミングの方法の紹介の合間に、コンピューターの性質、歴史などの話題をも記述していく。読者諸氏があまり難しく考えないで、コンピューターの世界に馴染んでいただければ幸いである。

プログラミングとFORTRAN
いきなりプログラミングを行うといっても、プログラミングのいみが分からなくては話は進まない。まず、その話をしましょう。
現在、コンピューターは科学技術計算のみならず、機械制御、事務処理、そして、エアコン、掃除機、おもちゃ、ゲーム、そして揚げ句のはてご飯を炊く釜など、あらゆる製品にセットされ、誰もが無意識のうちにコンピューターの世話になっている。また、ワープロや電卓などでコンピューターに接触する機械も多いことでろう。
しかし、それはある特定の作業をさせるためだけであって、コンピューターを自由自在に繰りっているわけではない。十数年程前は、まだこのような普及が考えられない時代で、コンピューターを繰ることは、一流の学者か天才でなければ不可能という考え方が残っていた。現在ではそんなイメージは少なくなり、電卓のようにコンピューターが手軽に利用できるようになっている。だからであろうか、どんなコンピューターでも、ボタンを2、3回押すだけで思いどうりに働くと思っている人がいたのには驚いた。まさにOA時代の怪物だ。コンピューターは人間が工夫して生活や仕事に役立たせる道具であって、天才専用機でもなければ、アラジンの魔法のランプでもない。コンピューターを真に理解して正しく利用するためには、それなりの知識と訓練が必要である。
コンピューターを自分で道具として使いこなすには、まず、コンピューターに話しかけ、かつ、コンピューターからの話し掛けに応じられなければならない。それには、コンピューターに通じる言語の文法を学ぶことが必要である。その意味では外国語を学ぶのと変わらない。しかし人間を相手にする言葉と異となり、ニュアンスの異となる微妙な表現などないし、目に口ほどにものを言わせる必要もなく、発音も考えなくてよいから、コンピューター言語の文法は実に簡単である。
ただ、話し掛けの順序だけは心得ておくべきである。たとえば計算に必要なデータを与えずして何らかの結果を出せ、といっても、それは無理な注文だ。相手が人間なら喧嘩になるところだが、コンピューターはだたストライキを決め込むだけである。
仕事の内容が複雑になると、あるデータを入力して、処理した結果いかんによってはまた別のデータを入力して、付加処理をする必要も出てくるだよう。化学実験など、技術関係のデータ処理にはいろいろな手順が複雑に絡み合っている場合が多い。そこで文法に従って、命令、問合わせなどの順序を理屈に合うように並べることをプログラミングという。出来上がった一連の命令の並びをプログラムという。
プログラムに用いられるコンピューターの言語(プログラム言語)は数多くあるが、化学あるいは科学技術の処理に最も広く利用されている言語が、これから学ぶFORTRANである。
FORTRANとはFormula Translatorの略である。これを開発したのはアメリカのIBM社である。このほかに、COBOL.PL/I.BASICなど沢山の言語がある。これをプログラム言語という。
現在のFORTRANは、最近の改良が1977年(公認は78年)に行われたことから、しばしばFORTRAN77と呼ばれる。また、これはJISにも登録されているので、日本ではJIS FORTRANとも呼ばれる。これには最初に記したように2種類あり、上位水準と基本水準とに区別される。概して、前者は共同利用の大型コンピューター、後者はパソコン程度の規模のものに適用されている。ただし、FORTRANはもともと共同利用の大型コンピューター用言語として開発されたものであるから、文法のあちこちにその名残が現れる。だから、これをパソコンで扱うにはいささか難しい面があり、パソコン専用言語BASICに比べると無理をしている気配がないでもない。

単語:

奨励賞---しょうれいしょう
甲---きのえ
恐れる---おそれる
好奇心---こうきしん
満たす---みたす
働かす---はたらかす
元催---?

プログラミング---編程
シリーズ---系列
電卓---でんたく---計算器
道付け---入門?
柱---はしら
合間---?
記述---きじゅつ
幸い---さいわい
馴染んで---なじんで

作業---さぎょう
手軽---てがる
訓練---くんれん

記した---きした?
概して---がいして
規模---きぼ
名残---なざん?
気配---?

絡み合う---からみあう
理屈---りくつ

微妙---びみょう
順序---じゅんじょ
ニュアンス---語感
ストライキ---バ工(バは中国語の発音で、工は工作の工です)

いきなり、みならず、

制御---?(発音は?)

おもちゃ---玩具

ゲーム---遊楽

釜---かま