Band Data Decoding for IC2KL (準備中)

概要

FT1000MPの背面にはBand Dataコネクタがありここからバンド情報を取り出すことが出来ます。このデータフォーマットは取扱説明書には記載がありませんが一般的なバイナリフォーマットで他のWebで紹介されています。

これを用いてBPFやノーチューンのアンプなどをコントロールすることが可能です。私はこれを利用してIC2KL +AT500のコントローラ(バンドデータエンコーダ)を作りましたのでそれを紹介すると共にYaesuのバンドデータのデコード、Icomのバンドデータのエンコードについて説明します。

 

回路図はこちら

回路の説明

上の回路図を参照しながらお読みください。

Yaesu バンドデータデコード部

この部分はK6XX(リンクをはります)が発表している回路を参考にしました。Yaesuのバンドデータは単純なバイナリのようなので普通のTTLレベルのバイナリデコーダが使用できます。回路的には特に変わったことはありませんので詳しい解説は割愛します。

私は作るまで気がつかなかったのですがK6XXの回路で用いられている7445はオープンコレクタタイプで、外部リレーなど外部から電圧が引火されるものを切り替えるのには向いていますが、何も接続しない状態では何も電圧が出てきません。DunestarやICEのバンドパスフィルタを切り替えるには(内部のリレーでバンド切替しているので)7445が適していますがこの後ろに別のロジックを繋ぐには****のような通常のTTL出力のものが適していると思われます。

 

なおバンドデータに用いられているDINプラグはちょっと特殊なので注意が必要です。多くのDIN 8ピンプラグは外周部の7本のピンがCの字型に丸く配置されていますが、ここで用いられているものはU字に配置されているものです。CQ誌に広告を載せているサトー電子などでも扱っていますが、U字型と明記してありますのでこちらを購入します。はっきりしない場合は必ず確認しましょう。

 

Icomバンドエンコーダ部

Icomのバンドデータは0-8Vまでの設定された電圧を与えます。一番簡単に考えつくのは抵抗による分圧で、回路図のとおり同じ抵抗値の抵抗を並べてあります。実際には基準電圧(8V)も同時に与えるわけですが、これのおかげでバンドデータの電圧は少々いい加減でもよく、基準電圧との相対値が適正範囲であればいいようです。試してみたところ(というかそうなってしまった)基準電圧が6.5Vを切ったあたりから動作が不安定になりました。上は10Vくらいまではよさそうでした。

バンドデータ電圧のスイッチングはTrなんかでやれば綺麗なのですが、デコーダ部にオープンコレクタの7445を使ってしまったので阿呆のようにリレーでやってしまいました。あれこれ考えることも必要なく、はんだ付けも少なくて済みます。(が多少値段が張ります)

13Vから8Vを作るところの抵抗値は当初は計算どおりの値で動いていたのですが、全部組み立ててみるとどういうわけか電圧降下してしまったので(??)現物あわせで調整しました。負荷時に8.5Vくらいになっています。

できあがり具合

…の写真はこんな感じ。右側がYaesuデータのデコーダ部、左側がIcomデータエンコーダ部。

IC2KLを使い終えたときに他の用途に流用できるように2つの基板に分けて作りました。買いに行った店にリレーが5個しか在庫してなかったので160mのデータは出せないでいます。


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