送電線碍子からのノイズ発生メカニズム
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碍子からノイズが発生するメカニズムには以下に示すように2つのパターンがある。
- 碍子そのものの絶縁性(アイソレ-ション)が悪くなって、電流がリークする場合
- 特徴: 雨天で碍子表面が濡れているときにノイズレベルが高くなる。
- 原因: 碍子の経年変化で、碍子に微細なひびが入り、雨天時染み込んだ水分で絶縁性が低下、電流のリークによりノイズが発生する。
- 対策: 不良碍子の取り替え。
- 碍子の金具同士が強固な酸化膜によって絶縁され、結果としてコンデンサーが形成される場合
- 特徴: 空気が乾燥した風が強い日に発生し、雨の日には消える。
- 原因: 碍子の金属部分と電線固定金具部分など金属が接触している部分の金属表面が経年変化で金属表面が酸化し、強固な酸化膜が出来る。そこで、見た目は接触している金属同士で形成されたコンデンサが形成され、風で振動して酸化皮膜が破れコンデンサに充電された電荷が放電されることでノイズが発生する。
- 対策: 金属同士を導線で接続する。(ボンディング)
- その他:低い周波数帯ほどノイズレベルが大きく、50MHz帯以下のバンドで大きな影響を受ける。
- ノイズ源の探査
AMラジオあるいは短波ラジオを使いノイズがもっとも観測される電柱を見つける。最近よく売られている広帯域レシーバーでもよい。プロはノイズ発生源から発生する超音波をパラボラ集音機で調べる。
- 実際やってみると
まず、ビームアンテナを使っている場合、ビームアンテナを回し雑音源の方向にあたりをつけます。これである程度雑音源を絞り込めます。AMラジオでも雑音源は見つけられますが、ベターは短波ラジオ、ベストはアマチュアバンドが受信できる短波ラジオです。パーフェクトは自分の使っているモード(SSBやCW)が受信できる短波ラジオ・広帯域レシーバーです。
初めは雲をつかむような感じで、ノイズ源の手応えはありませんが、近所を1~2週間回ってみると次第にノイズ源が特定できるようになり、探し当てたノイズ源の電柱からは明らかに大きなノイズが発生しています。(雑音源特定は一朝一夕にはいきません。粘り強い取組が必要です。)
ただし、現在は電柱からのノイズより種々の電化製品よりのノイズが多くこれらの器機の特定に困難さを感じています。
電力会社の担当者は技術者ではなく、意志疎通がうまく取れない場合もあるようです。雑音源特定だけでなく、折衝にも粘り強く取り組むことで、十分な対応をしていただけるようです。
参考文献 CQ誌 2000年6月号 P168 快適無線研究所
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