カリブツアー運用記 November, 2005

V47/AB2RF では、多数のコール、QSOありがとうございました。
今回の DXバケーションにつき、報告させて頂きます。


ハリケーンで棚ぼた運用

実は、元々、Thanksgiving Holidayに Cancun (XE) に家族旅行に行く予定でしたが、
例の一連のハリケーンの一つ Wilmer が直撃し、泊まる予定の Marriotttが、今年
一杯クローズとなってしまいました。
そこで、カリブ海の島が急浮上し、同じ Marriott pointで泊まれるという事で、何とか
St.Kittsにもちこみました。RTTY でレアだった事が Priorityでしたが。Hi

V4 ライセンスは、以前の KP2運用時の Backupとして申請しており、当時の不足分
US$10 を追加送付し、V47/AB2RFを受領しました。


V44NEFにリクエスト

又、隣の Nevis に、以前 10mカリブネットにもチェックインしてくれた Earl, V44NEF
がおり、E-mailでシャックからの運用をリクエストしましたが、直前まで返事有りません。

インターネットで色々調べた所、彼は、何と泊まる予定の Four Seasons のクルーザー
のキャプテンである事が分かり、ホテル経由でオフィスの氏と話せ、11/25-26の運用
を快く OK して頂きました。


いざ St. Kittsへ

JFKのセキュリテイーで若干トラブル有り、Carry-on の荷物に入れていたドライバー
セットが見つかり、ツールは禁止されているとして取り上げられそうになり結局、
チェックインカウンターに戻り、チェックインにしました。

今回、バックアップ用に2セットのリグ/電源を別の小型スーツケースに入れ、荷物が
来なくても運用できるようにしていました。前回の FG運用で持参のFT100の電源が
入らなくなり、夜間運用できなくなった痛い教訓からでしたが、次回の ZF/6Y では、
気をつけようと思います。

JFKから、San Juan(KP4)経由で、定刻通り到着しました。
余談ですが、San Juan 空港のゲートには、垂涎のカリブ海エンテイテイーの行き先が、
ズラリと並びいつも壮観です。

St. Kitts 空港(SKB) 到着時、 ライセンスと合わせ、受領していた持ち込みリグのリスト
が通関に役立ちました。

St. Kitts Marriottは、なるべく上階をリクエストしており、Suite のみの最上階の下の
4階となりました。ホテルは、Frigate Bayという St. Kittsの首のような部分の大西洋側
に有り、Ocean view/balcony もリクエストし、大西洋が見渡せる部屋となりました。

到着した午後、早速、今回始めて持参の Buddipoleをベランダに設置し、15/17/20mと
セルフスポットを上げて、CW QRV しましたが、JA どころか W本土も呼んでこない状況
で、がっかりでした。

翌朝の日の出と 15m CWで EU が強力に入感した事で、このベランダが真東向きと
判明し、結局、ここからは、殆ど EU向け15/17m CW/RTTY となりました。


Nevisへ

JA向けは、V44NEFシャックからと割り切り、11/25 昼頃、ホテルのクルーザーで Four
Seasons に着きました。
フロントから Earl に繋いでもらい話した所、当日は忙しく夕方にしか会えず、又、タワー
上の唯一のHFアンテナ A3S が調子悪く、明日、届いているKLM Tribander KT34 を
一緒に上げる必要が有るとの事です。
時間的にも工事的にも無理のため、当局持参のコンパクト2エレ八木 YP-2を14MHz用
に上げようという事になりましたが、20m高のタワーなど登った事も無く、参りました。Hi

当日は、もう暗くアンテナ工事もできないとの事で、ホテルで顔合わせだけとなり、結果、
11/26の 1日のみの運用、しかもアンテナが使えるか不明という厳しい状況となりました。

翌日は、10:30にホテルで Pickup 頂き、家族も一緒に Hamilton Estate という Earl の
家から丘に上がった所を車で案内頂き、11:30頃、待望のシャックに着きました。

タワー上の A3Sを下から見た所、エレメントもまっすぐで特に異常は無さそうだったため、
早速、持参の TS-480 に Autotuner MAC-200をかまして繋ぎました。

15m/20m CW で送信してみると何と SWR が直ぐ落ち 1.5以下で使えるではありませんか。
実は Earl は、SSB しか QRVしないため バンドの上の方で SWRが悪かったのを問題に
していたようです。又、ローターも故障していましたが、幸い北西向け固定の状態で、
肝心のJA向けにはどうにかOKでした。

期待したリニア(Drake L4B/1KW) も、V44NKに貸し出し中との事で、結局、持参のTS-480
で、200W のみとなりました。


V44NEFシャックから

Earl 宅は、ダウンタウンから丘へ上がりきる途中に有り、カリブ海を西側に見渡せる絶好
のロケーションです。真東に 1,000m程度の Nevis 唯一の山が有りますが、南北も開けて
います。

アンテナは、前述の A3Sと 75m 用 DPで、この DPは 80mには使えませんでしたが、30m
では MAC-200で綺麗に SWR が落ちましたので、使用可能です。
今回時間無く、運用できませんでしたが、今後、運用検討される方は参考にされて下さい。

既に土曜昼間とあって、WW CW コンテストの真っ最中で、まず 20/15m CWで、CQ TEST
を出すと数分で Spotされ、あっという間に State side からのヘビーパイルとなりロケーション
の良さを実感しました。


いよいよ JA向け RTTY

日本の日曜朝のワンチャンスとなりましたが、今回のメインターゲットであり、又、ニュース
も流し、かなり期待されているようですので、何とかせねばなりません。

その後、2100Z になり JA open に向け 14105KHzあたりで、RTTY CQを出しますが、全く
応答無く、止む無く14195KHzで、SSBで呼んできたW局に RTTYへの QSY spot を頼みました
が、DXerは皆、コンテストに行っているようでゆっくりした局しか呼んで来ず無理でした。

そこで、Earl に頼んで、電話ダイアルアップで、インターネットに入り、2127Zに セルフスポット
を上げた所、14102KHzで直ぐ JA1WSK 勝見OMにコール頂き、QSOに至り一安心しました。

その後、数局、オンフレの後、1-3K upで順次 QSOできました。途中で、広帯域デジタル
局が出てきたため、1-3K dwn に切り替えましたが、皆さんついて来て頂き助かりました。

一旦、21102KHzに切り替えましたが、応答無く、再び23Z過ぎに 14102KHzに戻ると、
JA2数局の方に呼ばれ、結局、2130-0000Z 頃まで、2時間半もオープンしました。


JAからの信号と若干アドバイス

さすがにコンデイションは厳しく、ゆっくりした QSBのため呼ばれている周波数で読める
ようになるのを待つ場合も有り、JAサイドでの当局のコピーも厳しかったと思います。
ドレークのリニア L4B が使えなかったのが悔やまれますが仕方有りません。

今回、十分コピーができず呼べなかった方もいらしたようですが、双方で信号が浮き沈み
している場合、一瞬でも上がった時に読めれば QSO できますので、少しでも空いている
周波数を見つけて、ひたすら呼ぶ方法が良いと思います。

ヒントとしては、スプリットの上下限から SSB の帯域までは、TrueTTY (当局ソフト) の
スクリーンに信号が見えるという事で、この点で、最初の UP 1-3Kの時に、+3K より少し
上と +1Kより少し下で呼ばれた局は、かなり楽にコピー、QSOできました。

又、呼ばれるインターバルが長いと待ちきれず、スコープで見えている隣の信号に行って
しまう場合も多々有り、当方からの応答タイミングが合うまでひたすらサイクルコール
される方が良いと思います。リニアは酷使する事になりますが。Hi

当局、RTTYは、TrueTTY しか使った事無く、殆ど素人の部類ですので、スペシャリスト
の皆さんからの運用に関する参考コメントなど頂ければ幸いです。

次回の年末年始の ZF/6Y5 では、アメリトロンのSwitching Power Supply リニアアンプ
ALS-600S(500W) を持参しますので、少しは良くなると思います。

結局、全 JA QSOは、20mのみで CW 4 QSO, RTTY 84 QSO となりました。

特に RTTY では、1日の運用にしては上出来と思っております。今回、逃された方には
申しわけ有りませんが、今後のご健闘をお祈り致します。

Online log を上げましたが、ミスコピーなど若干有るかもしれませんので、QSOできた筈
なのに NILという方はメール下さい。元ログにて確認させて頂きます。


カリブ海運用総括

前回の FM/FGでも気がつきましたが、カリブ海の各エンテイテイーの島には、多かれ
少なかれ、アンテナ・タワー・ロケーションなどに優れた DX 局がいます。

Sunspot Cycle ボトムになりつつある状況下でも、運用すれば十分 JAと交信可能という
事実が、分かって来た事は一つの成果と思います。

コンデイションが良い時にアクテイブだった各局も、今は、コンデイションが悪く、DXは
できないと思い込んでおり、又、本業が多忙などで益々DXから遠のいているようです。

今回、V44NEF Earl は、RTTYで JAと多数 QSO可能だった事に驚き、少しはアクテイブ
に出たいと言っていましたので、今後の活躍に期待したいと思います。

又、JAからはるばるカリブ海方面にペデイションに来られる DXer の方も増えてきており、
当局の情報が少しでも参考になれば幸いです。


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