Simple Inductance Meter
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自分でトロイダルコイルを巻く時やジャンクの缶入りコイルを入手した時など、インダクタンスを測って見たくなる時がよくあります。ジャンク屋さんで一個100円〜300円くらいで売っているクリスタルオシレータを使って簡単なインダクタンスメータを作ってみたので紹介します。

AMラジオ用の2連ポリバリコンを並列につないだものと測定したいコイルとで並列共振回路をつくって、それに10MHzまたは32MHzの高周波電流をかけます。そしてバリコンを回してラジケータの針がいちばん大きく振れる共振点を見つけます。コイルのインダクタンスによって共振するバリコンの角度が異なるので、あらかじめ較正しておけばインダクタンスの測定ができるわけです。

クリスタルオシレータの出力は矩形波なので
FCZコイルのタンク回路で正弦波に近い形にしてやります。RFプローブなどで調整しておきます。10MHz32MHzを切替えることによって大小いろいろのインダクタンスを測ることができます。バリコンの容量や配線のしかたによって少し違いが出ると思いますが、僕の作ったものでは10MHzでは1.515μH32MHzでは0.151.5μHをカバーできました。この二つのレンジで普通のHF帯と50MHz帯に使用するコイルは大体測ることができます。

組み立てに当たっては、浮遊容量や寄生インダクタンスを少なくするために回路図の太線の部分は最短距離で配線します。

バリコンの容量をC、クリスタルオシレータの周波数をf
とすると未知のインダクタンスLは、L=1/{(2πf)^2 C} と表わされますから、バリコンの同じ位置で10MHz32MHzでは(32/10)^2 10倍のLで共振することになります。

較正は、市販のマイクロインダクタを何種類か買ってきて実際に測定してみて目盛をつけるなど、いろいろな方法が可能だと思います。もっと手軽にやるには次のようにします。直径
0.32mmのエナメル線またはウレタン線を買ってきて赤鉛筆(ごく普通の丸い軸の物、直径7.5mm)を芯にして線と線の間にすき間ができないように密巻きして較正用標準コイルを何種類か作ります。図に示したように、線がバラケないようにセロテープなどで固定しておきます。端のリード線はあまり長いと寄生インダクタンスになりますので1cm以下ぐらいに
切って被覆をはがしておきます。巻き数とインダクタンスの関係は別表を参照して下さい。クリスタルオシレータを
32MHzの方にして、この較正用標準コイルで0.151.5μHの目盛をつけます。また、上に説明したように、10MHzにしたときは、その10倍のインダクタスの目盛をつけておけばよいわけです。このようにしてつけた目盛の精度は大体1015%程度ではないかと思います。

これはおまけですが、ラジケータの針の振れ方をみれば、コイルのQ(無負荷Q)が大きいか小さいかぐらいは大体わかります。
FCZコイルや上記の標準コイルなどではバリコンを回すにつれて共振点の近くで狭い幅で大きく振れますが、これはコイルのQが大きいことを示しています。逆にフェライトビーズなどに巻いたコイルでは、インダクタンスは同じでも針の振れ方はなだらかで振幅も小さくなりますがこれはQが小さいことを示しています。いろんなコイルを測ってみると面白いでしょう。

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Simple Inductance Meter

You might want to measure inductance of hand-wound toroidal coils or surplus canned coils. A simple inductance meter made of cheap computer crystal oscillators is a useful tool for that purpose.

10MHz or 32MHz RF signal from crystal oscillators is applied to a parallel tuned resonator consisting of a variable capacitor and an inductor to be measured. You turn the variable capacitor to peak a current meter, which measures RF voltage across the resonating circuit. If the rotation angle of the variable capacitor is properly calibrated in advance you can measure the unknown inductance.

Square wave RF from the crystal oscillators are first shaped by tank circuit to suppress higher order harmonics.

The calibration can be done in many ways. You could use commercially available micro inductors to calibrate it. Alternatively, you might use your own hand-wound coils as well. Follow the instruction of above figures to make such coils. You first calibrate the L-meter with these coils with the RF source of 32MHz. You do not need to calibrate it with 10MHz again because you simply mark ten times the figures on the same position of the scale. The reason is the following. Assume C is the capacitance of the variable and f the frequency, then unknown L should be written as L=1/{(2pif)^2 C} . Therefore, if you switch the RF from 32MHz to 10MHz, L is (32/10)^2 nearly equals to 10 times larger.

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MINOWA, Makoto
7N3WVM
Last revised 2000-04-16.